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2020年7月26日

後生畏るべし―パンデミックで変わるミレニアム世代のお金に対する考え方




スイスの金融機関、UBSの調査によると今回の新型コロナウイルスによるパンデミックによってミレニアム世代(1981~1996年の間に生まれた現在25~35歳の若者)のお金に対する考え方が大きく変わったかもしれないというニュースを見つけました。

パンデミックで習慣と戦略に変化…ミレニアル世代の投資家「もっと働かなければ」「貯蓄が足りない」(Business Insider)

記事を読むと、ミレニアム世代はじつにしっかりとした考えを持っているように感じられます。パンデミックという未曽有の危機を経験したことで若者も確実に成長しているわけで、やはり“後生畏るべし”なのです。
2020年7月4日

GPIFの2019年度運用実績は-5.2%に―少しずつだが年金運用への理解が広がっている



年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2019年度(19年4月~20年3月)の運用実績が発表されました。19年度は第4四半期(20年1~3月)に“コロナ・ショック”の直撃を受けたことで、収益率は-5.2%、評価額上の損失は8兆2831億円でした。詳細は業務概況書で確認できます。

「2019年度業務概況書」(GPIF)

あいかわらず収益が大幅なマイナスになったときほどメディアが大きく報じるという傾向は変わりませんが、わずかですが報道姿勢に変化があり、また運用成績に対する国民の反応も少し変わってきたように感じます。少しずつですが国民の間で年金運用に対する理解が深まっているのかもしれません。
2020年6月27日

適合性原則は難しい―米国で20歳の若者が株取引失敗で自殺



株式投資や金融商品の販売において金融機関が守らなければならない規範のひとつに「適合性原則」があります。ところが実際は“自己責任”の名の下に必ずしも適合性原則が守られていないという現実があります。そんな投資業界の負の側面を示す痛ましいニュースが流れてきました。

なぜ20歳の若者に100万ドル近い取引ができたのか…株取引アプリのユーザーが損失を苦に自殺(Business Insider)

日本でも金融機関による適合性原則の軽視がたびたに問題になりますが、これは日本だけの問題ではなく投資先進国である米国も含めて世界的な問題なのです。
2020年6月15日

買いでも売りでも勝てない個人投資家たち



6月に入ってから日米ともに株式市場は急激な上昇となっていましたが、先週末に一転、大幅な下げとなりました。なかなか相場の動きを予想するのは難しいと改めて思い知らされるような値動きだったのですが、それに翻弄される個人投資家についての記事が出ています。

株、勝てない個人にいらだち 弱気型ETF、歴史的な「ロング」に(「日本経済新聞」電子版)
「株価は上昇するだけ」が裏目、2兆ドル吹き飛び個人投資家に痛み(ブルームバーグ)

個人投資家が売りでも買いでも負けてしまったという寂しい内容です。
2020年5月30日

新型コロナ終息後には肥沃の広野が待っている―武者先生のコロナパンデミック中間総括



先日、エミン・ユルマズさんの「日経平均30万円」説を紹介したのですが、やはり強気の株価予想と言えばこの人、武者陵司さんです。なにしろ以前から2033年から34年頃には「日経平均10万円」が視野に入ると唱えていました(関連記事:武者先生の日経平均10万円説)。その武者先生、今回の“コロナ・ショック”に対しても強気の見通しを出してきました。

コロナパンデミック中間総括(武者リサーチ)

コロナパンデミックによる暴落は、日本株式長期上昇のステップボードになるそうです。
2020年5月25日

特別定額給付金10万円を何に使うか



ついに我が家にも届きました。「特別定額給付金」の申請書です。新型コロナウイルスによる行動制限などで経済活動が大打撃を受けたことで、緊急経済対策として1人当たり10万円が給付されます(我が家は夫婦2人暮らしなので世帯合計では20万円)。さて、この10万円を何に使えばいいのでしょうか。
2020年5月23日

在宅勤務中なのにFXに興じるの?



個人投資家の間で外国為替証拠金取引(FX)が活況だそうです。どうも在宅勤務中なのをいいことにFXをしているサラリーマンが増えているとか。

個人のFX取引活況、在宅勤務が後押し 人気はメキシコペソ(ロイター)

なんだかなぁというニュースです。そもそも在宅勤務中なのにFXに興じている段階でいろいろと問題がありそうな上に、人気の通貨がメキシコペソというのがなんとも。ことさら非難する気はありませんが、どうも日本におけるFX人気にはいびつな印象を持ってしまします。
2020年5月19日

米経済は価値ある何かを失い、われわれは傷つき、回復は遅いだろう



タイトルで紹介したのは、ノーベル経済学賞受賞者であるジョゼフ・スティグリッツ博士の言葉です。

新型コロナ後の米経済のニューノーマル、悲惨で危険に満ちたものに(ブルームバーグ)

新型コロナウイルスによって世界経済は大きな打撃を受けました。にもかかわらず株価は奇妙な上昇を続けています。こうなるとどうしても楽観論が強くなるのが投資家の性ですが、やはりスティグリッツ博士の指摘は重いものがあります。はたして博士が指摘する“価値ある何か”とは何なのでしょうか。
2020年5月17日

米中対立に翻弄されるインデックス運用



2019年の世界経済を大いに揺るがした米中貿易戦争ですが、年末には一定の妥協が成立し、対立も収束の兆しを見せていました。ところが、そこに起こったのが新型コロナウイルスによるパンデミック。米国も大きな被害が出ていることから、トランプ政権は最初の感染発生地である中国の対応にへの非難を強め、再び米中の対立が激しくなっています。その米中対立が、インデックス運用にも波及する可能性が出てきました。
2020年5月12日

“ウィズ・コロナ”時代の航空機シート―イタリア人のユニークな発想は健在



新型コロナウイルスのパンデミックによってもっとも打撃を受けた産業セクターの一つが航空業界でしょう。あのウォーレン・バフェットですら保有してたエアライン銘柄を売却したぐらいですから、ちょっと立ち直るのには時間がかかりそうです。とくに“ウィズ・コロナ”時代において問題になるのがもののひとつが座席レイアウト。現在のエコノミークラスの座席レイアウトではフライト中に乗客の濃厚接触が避けられません。そこでイタリアのある企業が乗客のソーシャルディスタンスを確保できるユニークな発想のシート配置を提案しています。これがなかなかよくできていて、ちょっと感心しました。意外と実用化される可能性があるのではないかと感じました。
2020年5月11日

GPIFの運用成績、“コロナ・ショック”でも株式比率引き上げ後の資産配分に優位性



2020年1~3月は“コロナ・ショック”もあって世界的に株価が暴落しました。このため年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用も1~3月だけで8兆円程度の損失となったそうです。まもなく2019年度第4四半期(20年1~3月)の運用成績が発表されるでしょうから、またまたメディアでは大きく取り上げられるでしょう。きっと「株式の比率を引き上げたのが失敗だった」「従来の国内債券中心の運用をしていれば、こんなに損をすることはなかった」といった批判が寄せられるはずです。ところが実際は、GPIFがポートフォリオの株式の比率を引き上げた2014年10月から2020年3月までのトータルリターンを比較すると、“コロナ・ショック”による暴落を含めても株式比率引き上げ後の資産配分の方が勝っているのです。
2020年4月24日

新型コロナウイルス禍でも地球は生きている



新型コロナウイルスのパンデミックが続く中、どうも精神的に落ち着かなかったり、イライラしてしまう人も増えてきました。かくいう私もその1人で、なんとも奇妙な感覚が続いています。そんな中、ちょっとほっこりするニュースを見つけました。

ベネチアの水路にクラゲ現る、街並みを反射して幻想的な風景(ロイター)

ロックダウンで観光客が姿を消し、水上交通もストップしたことで皮肉にもベネチアの水路の水質が劇的に改善したからだそうです。こういう風景を見ると、新型コロナウイルスの登場は人類にとって禍だけれども、自然界にとっては天の恵みなのかもしれません。
2020年4月8日

緊急事態宣言が出された今こそ確認したい新型コロナウイルス感染拡大の現状



新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって、ついに日本も緊急事態宣言が発令される事態となりました。いろいろと不安になることが多いのですが、やはりこういうときこそ客観的なデータを確認することが大切だと思うのです。その点で非常に便利なサイトを見つけました。札幌医科大学のフロンティア医学研究所ゲノム医科学部門が日本と世界各国の新型コロナウイルス感染者数と感染死者数のデータを非常に分かりやすくグラフ化するサイトを公開しています。

人口100万人あたりの新型コロナウイルス感染者数・死者数推移のグラフ化 サイト公開のお知らせ(札幌医科大学フロンティア医学研究所・ゲノム医科学部門)
人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【国別】(同上)
人口あたりの新型コロナウイルス死者数の推移【国別】(同上)

これを見ると、日本における新型コロナウイルス感染拡大の現状がよく分かります。
2020年3月9日

新型コロナウイルス問題と情報汚染―非常時に本物の専門家はテレビなどに出ている暇はない



1週間ぶりに海外出張から帰国して日本のテレビを見ているのですが、本当に嫌な気分になります。どのチャンネルも新型コロナウイルス感染症の話ばかり。それは別にかまわないのですが、どう考えてもおかしなことを言っている人が“専門家”として登場しているのに驚きます。テレビでいわば“情報汚染”とでもいうべき事態が起こっているわけです。なぜこんなことになるのか。そこではたと気づきました。彼らは本物の専門家ではないのです。なぜなら、現在のような非常時に本物の専門家はテレビなどに出ている暇はないはずだからです。
2020年3月6日

プライオリティパスで海外空港ラウンジをフル活用



1週間ほどインドネシアのジャカルタとマレーシアのペナンに出張でした。今回もエアラインはシンガポール航空だったのでシンガポールのチャンギ国際空港を経由して往復で6回も飛行機に乗ることに。しかもトランジットの待ち時間が非常に長かったです。こうした時に役に立つのが、海外空港ラウンジを無料で使えるプライオリティパスです。私はメインカードに使っているクレジットカードに無料付帯しているので、今回も大いに助かりました。そこで今回使った海外空港ラウンジを紹介します。
2020年3月2日

“コロナ・ショック”の最中でも世界経済は動いている



新型コロナウイルス感染症の広がりで世界の株式市場が急落しました。まさに“コロナ・ショック”といった様相で、日本でも混乱や不安が高まっているようです。ただ、私自身はいまひとつピンときません。というのも、“コロナ・ショック”の最中をインドネシアのジャカルタとマレーシアのペナンで過ごしているからかもしれません。まだこちらはそれほど大きな混乱もなく日常生活が続いています。逆に東南アジアの街を歩いて感じたことは、“コロナ・ショック”の最中でも世界経済は動いているという実感です。
2020年2月25日

新型コロナウイルスの水際対策の現実



インドネシア出張も初日が無事に終了しました。新型コロナウイルス感染症の水際対策が各国で実施されていますが、ここインドネシアも例外ではありません。だんだんと外国人に対する対応が厳しくなっています。ただ、実際に自分が外国人として入国をすると、現在のようなグローバル化の進んだ世界では、水際対策にも限界があるということを実感します。
2020年2月19日

個人で解決できない問題は悩むだけ無駄―新型コロナウイルスが不安でも動かない



新型コロナウイルス感染症の発生で世の中の不安感が急速に高まってきました。おりしも日本の2019年10~12月GDP成長率が大幅なマイナスになったことが発表され、株式相場も一気に軟調の兆しです。こうなってくると個人投資家としても現在のポジションをどうするべきか考えどころでしょう。場合によっては一時的に手仕舞いした方が良いと考えている人も多いかもしれません。私の場合、こういった先行きがまったく読めない場合、基本的にニュートラルのポジションを維持するようにしています。つまり、なにもしないということ。なぜなら、個人で解決できない問題は悩むだけ無駄だと思っているからです。
2020年2月11日

確定申告の準備―今年は医療費控除に挑戦します



遅ればせながらですが2019年分の確定申告の準備を始めました。あいかわらず締め切り間際にならないとやる気にならない性格なのが悲しいところです。とはいえ米国の個別株に投資しているので外国税額控除で二重課税されている税金の一部を取り戻す必要がありますし、国内の個別株投資でも少しばかり損益通算による繰越損があるので、やはり払い過ぎた税金を返してもらわなければなりません。さらに昨年は胆石症の手術を受けたりしたので医療費もそれなりの額になっています。なので今回は初めて医療費控除にも挑戦します。
2020年2月9日

GPIFの2019年10~12月の運用成績は+4.61%―年金積立金の役割は“緩衝材”



年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2019年度第3四半期(10~12月)運用状況が発表されましたので定例ウオッチです。10~12月の期間収益率+4.61%、帳簿上の運用益は+7兆3613億円でした。市場運用開始来の収益率は年率+3.23%となり、運用資産額は168兆9897億円となりました。

2019年度第3四半期運用状況(速報)(GPIF)

世界的に株式相場が好調だったことでGPIFの運用資産も大幅に増加し、資産総額は過去最高となっています。そうなるとメディアではとくに話題にならないというのも毎度のことです。ただ、収益の増減に関わらずGPIFの運用結果に一喜一憂するべきでもありません。なぜなら、年金積立金の役割は、あくまで年金財政における“緩衝材”だからです。

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