2020年2月19日

個人で解決できない問題は悩むだけ無駄―新型コロナウイルスが不安でも動かない



新型コロナウイルス感染症の発生で世の中の不安感が急速に高まってきました。おりしも日本の2019年10~12月GDP成長率が大幅なマイナスになったことが発表され、株式相場も一気に軟調の兆しです。こうなってくると個人投資家としても現在のポジションをどうするべきか考えどころでしょう。場合によっては一時的に手仕舞いした方が良いと考えている人も多いかもしれません。私の場合、こういった先行きがまったく読めない場合、基本的にニュートラルのポジションを維持するようにしています。つまり、なにもしないということ。なぜなら、個人で解決できない問題は悩むだけ無駄だと思っているからです。

新型コロナウイルス感染症についてはいまだ全貌が分からず、それがますます世の中の不安感を増大させるています。感染者の増え方を見ていると、相当に感染力の強いウイルスのように思える一方、すでにパンデミックが発生している中国を除くと意外と死亡者数は少なく、ここにきて回復する人も増えているところを見ると、案外と致死率は低いのではないかとも思えてきます。

おまけに感染しても無症状のひとがかなりいるのではないかとの見方もあり、だとすると実際の感染者は相当な数になっているのかもしれません。もうこうなると素人では判断ができないわけですから、防疫や感染症の専門家に任せるしかないわけです。最近は専門家の意見をやたらと否定する人がいますが、私は基本的に専門家というものを信じているので、その意見には素直に従うようにしています。

こういった問題が起こると、投資ポジションをどうするべきか悩むのが個人投資家の悲しい性ですが、やはり今回の問題が世界経済や株式相場にどのように影響するのかはまったく読めません。それこそ本格的な“コロナ・ショック”の序章かもしれませんし、あるいは一時的な混乱に終わるかもしれません。疫病などは完全に外部要因ですから、個人で解決できる問題ではありません。

個人で可決できない問題について悩むのは時間の無駄だと感じています。なぜなら、悩んでも回答が得られないからです。回答が得られないのは当たり前で、問題の原因が個人の努力でどうにかなるものではないからです。こういったときは、とりあえずできる範囲ことだけをやるというのが私のスタンツです。つまり、なにもしない。特別に動かないことでポジションをニュートラルに保ち、問題がどちらに転んでもかまわにようにしておくだけです。

なにより相場のことで悩んでいる暇があれば、実際のコロナウイルス感染予防に集中するべきでしょう。これも個人で解決できない問題を悩んでも意味がありません。やはりできる範囲のことをやるしかないわけです。個人でできる感染症予防というのは昔から決まっていて「手洗いをしっかりとする」「むやみに多くの人が集まる場所に近づかない」「食事・睡眠をしっかりとって体力を蓄えておく」ことなどです。そういった“当たり前のこと”を“徹底”するだけの冷静さが今は求められているはずです。

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