サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2024年10月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。10月の騰落率は-0.05%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+1.88%でした。純資産残高は10月31日段階で1695億円(前月は1701億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8450億円(前月は8464億円)となりました。残念ながら参考指数を大きく下回っています。選挙のタイミングと言うこともあり、先行き不透明な相場環境で動きずらかったということでしょうか。
10月の日本株は、円安と米国ハイテク株の上昇によって堅調に推移しましたが、後半は選挙での与党過半数割れの予想が強まったことで相場も軟化しました。ただ、市場もある程度は織り込んだことで影響も限定的となり、最終的には持ち直しています。ただ、先行き不透明な環境の中で市場もあまりリスクをとりたくなかったようで、小型株は成長銘柄も割安銘柄もともに需要が低調。「ひふみ投信」はポートフォリオの30%近くを中小型株と超小型株が占めるため、現在のマーケットの地合いは不利に働いているようです。
この点に関して最高運用責任者である藤野英人さんは「小型株が多くの投資家の選択肢に入らない時間帯が継続しています」と指摘しており、「ひふみ投信」にとっては厳しい投資環境だと言えるでしょう。ただ、見方を変えると有望な小型株の仕込み時でもあるわけで、実際に藤野さんも「は先を見据えて次の銘柄発掘に力を入れています」と強調していました。受益者としては、当面はこうした言葉を信じるしかなさそうです。