サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2023年2月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。2月の騰落率は+1.49%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+0.95%でした。純資産残高は2月28日段階で1433億円(前月は1415億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は7203億円(前月は7090億円)となりました。2月は参考指数をアウトパフォームする堅調な運用となっています。受益者としては引き続き巻き返しに期待したいところ。最高運用責任者・ファンドマネージャーである藤野英人さんも「リターンの源泉が多い状況」と強気の発言をしています。
2月はインフレピークアウト期待が後退したことなどで米国株は冴えない展開となりましたが、日本株は植田和男次期日銀総裁が金融緩和政策の継続姿勢を見せたことや、円安がサポート材料となって小幅続伸しています。東京証券取引所が低PBR株に対するテコ入れ姿勢を見せたことでバリュー株への注目が高まり、相場を下支えした面もありました。
再び参考指数をアウトパフォームした「ひふみ投信」ですが、FMの藤野さんは今後の市場のテーマとして次の4点を挙げています。
①中央銀行の政策変更
②インバウンド需要
③半導体の回復
④PBR1倍割れ銘柄の上昇。
①は金利上昇が銀行の収益力改善につながると見て、銀行株のウェイトを高めています。②は想定以上に海外からの観光客が回復していることに注目しています。③は課題だったサプライチェーンの回復がようやく見えてきたということでしょう。④は東京証券取引所がPBR1倍割れ企業の市場からの退出圧力を強めることで、それら企業はPBRを高めるために自社株買いやM&Aに向かわざるを得なくなり、株価にはポジティブです。
こうした観点からポートフォリオを組み替えており、実際に組み入れ上位銘柄を見ると、昨年とは顔ぶれがだいぶ変わってきました。藤野さんは「ほかにも細かいテーマが複数存在しており、リターンの源泉が多い状況」だと指摘します。
あいかわらず不透明な市場環境が続いていますが、受益者としてはぜひ「リターンの源泉」をしっかりと確保し、昨年の不振からの挽回を実現して欲しいと思います。
【ご参考】
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