世界的なインフレ高進と、それを抑えるために(日本を除く)各国中央銀行が断続的な利上げを実施する中で、いよいよリセッションの可能性は本格化してきました。株式市場も大幅下落が続いています。個人投資家の心中も穏やかではなくなるのですが、こういう“下落相場”こそ、積立投資の真価が問われるときです。なぜなら、積立投資は“下げ相場”があってこそ利益が出る投資手法だからです。9月もいつも通りに積立投資を実行しました。
今月買付けたファンドは以下の通りです。
【特定口座(SBI証券)】
「ニッセイ日経225インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.25% 信託財産留保額:なし)
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.093% 信託財産留保額:なし)
「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」
(信託報酬:税抜0.189% 信託財産留保額:なし)
「Funds-i新興国債券・為替ヘッジ型」
(信託報酬:税抜0.6% 信託財産留保額:0.3%)
「世界経済インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.5% 信託財産留保額:0.1%)
「iTrust世界株式」
(信託報酬:税抜0.89% 信託財産留保額:なし)
さて、ここにきて相場がいよいよ軟調となり、本格的に下落相場が始まりそうな予感です。そもそも、金利上昇局面では株価が下落するというのは資本循環の構造によるものですから、極めて一般的な現象です。だから、それこそ金利上昇が止まらない限りは、株価の軟調も続くと覚悟しておいた方がいいでしょう。
ただ、こうなるとここ1、2年のうちに積立投資を始めた人は、初めて本格的な含み損を抱えることになるので心穏やかではないはず。でも、こればっかりはどうしようもありません。すべての積立投資家が辿ってきた道です。
ここでぜひ考えて欲しいのは、そもそも積立投資というのは、下落相場がある程度続くことを想定した投資手法だということです。それどころか、積立投資は“下げ相場”がないと儲からない投資手法ですらあります。この点については、このブログでも何度も紹介してきました。
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だから、いま一番大事なことは、下落相場が続いて含み損を抱えたとしても、積立を止めないことです。下落相場で積立を止めてしまうと、積立投資の基本戦略が破綻してしまうからです。
ちなみに、「もし、ずっと下落相場続き、回復しなかったらどうするのだ」と言う人がいますが、それは仕方がないことだし、そもそも問いとして無意味です。なぜなら、もし今後何十年も下落相場が続くようなことになれば大変な不況になっているということですから、すべての国民生活が大打撃を受けているでしょう。そうなれば、恐らく投資している人も、していない人も同じように困窮するはずです。本多静六博士も『私の財産告白 』の中で次のように指摘しています。
天下の大変動にあっては、いかなる財閥、個人も耐え得るものではない。
古往今来、天下滄桑の変の前には、天才者も凡人も、大事業家も小貯蓄家も、共に蒙るべき打撃に、大小軽重の差はなかったようである。
これぐらい割り切った発想が投資には不可欠なのです。それは、積立投資にとっても同様でしょう。