2022年2月20日

GPIFの2021年10~12月の運用成績は+2.81%―プラス成績だと話題にならないのは相変わらずか

 

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2021年度第3四半期(10~12月)運用状況が発表されていました。少し遅れましたが定例ウオッチです。10~12月の期間収益率は+2.81%、帳簿上の運用益は+5兆4372億円でした。市場運用開始来の収益率は年率+3.79%となり、運用資産額は199兆2318億円と四半期ベースで過去最高を更新しています。


運用が好調だとメディアの話題にならないのは相変わらずで、今回は発表されているのを失念していたぐらいです。今回も国際分散投資の効果を生かして、安定した運用ができています。

2021年10~12月は、世界的に新型コロナウイルス禍からの経済正常化への期待が継続し、海外株式市場が上昇しています。ただ、国内株式市場は下落に転じています。為替は円安傾向が強まりました。

このためGPIFのポートフォリオも4資産カテゴリーが対照的な結果になっています。外国株式が+10.54%と好調で、外国債券も円安の恩恵があって+2.52%とありました。一方、国内株式は-1.62%、国内債券も-0.02%でした。4資産で上手く分散効果が得られたことになります。

それにしても、GPIFはここしばらくは好調な運用が続いているためか、一般メディアではほとんど話題にならなくなっています。なんともいい加減なものです。第4四半期(2022年1~3月)は世界的に株価が下落しているので、マイナス運用になる可能性があるのですが、その時にどう報じるのか見ものですね。

いずれにしてもGPIFは相変わらず腰の据わった堅実な運用が行われているので、受益者の1人としては安心です。王道の国際分散投資は個人投資家として、やはりお手本となる者でしょう。

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