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2021年6月16日

2021年は金利、インフレ率の転換点か―「iTrust世界株式」の2021年5月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2021年5月次運用報告が出たので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の5月の騰落率は+1.71%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+1.50%でした。5月は参考指数をアウトパフォームしました。2021年もまもなく折り返し地点ですが、ピクテによると今年は金利とインフレ率の転換点となる可能性があるとのことです。

5月は世界的に新型コロナウイルスワクチンの接種進展による経済正常化への期待から株価も上昇基調で推移しました。企業業績も好転しつつあることが相場を下支えしています。業種別では、金融、生活必需品、エネルギー、素材などが上昇した一方、情報技術、一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービス、公益などが下落しました。

ただ、ここにきて懸念材料となっているのが長期金利の上昇とインフレ懸念です。現在は各国の中央銀行とも金融緩和を続けていますが、経済正常化に向けていずれテーパリングの議論が出てくるのは必至だからです。このためピクテは「2021年は世界的に経済成長率が急加速する年になると予想されますが、同時に長期金利とインフレ率においても転換点になる可能性があります」と指摘しています。

そうなると、相場のキャラクターも大きく変わるでしょう。やはりピクテは「ここ数年は、インフレ率の低下によって恩恵を受ける投資テーマが奏功しましたが、今後は逆にインフレ率の上昇に強いセクターやスタイルに投資妙味があると考えます」と月報で指摘していました。

インフレ率の上昇に強い企業というのは、仕入れコストの上昇をきちんと販売価格に転嫁できる競争力、ブランド力を持った企業です。その意味でインフレ率の上昇は、企業の業績で明暗が分かれやすい展開と言えるでしょう。そして、「iTrust世界株式」は優れたブランド力や価格競争力などを持つ企業の株式を選別して投資することがコンセプトですから、いよいよ本領を発揮できる市場環境となるのかもしれません。受益者として期待したいところです。

【ご参考】
ピクテ投信投資顧問の「iTrust」シリーズはネット証券を含む販売会社で購入できるほか、「iTrust世界株式」と「iTrust日本株式」は楽天証券やカブドットコム証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもラインアップされています。⇒楽天証券確定拠出年金プランauカブコム証券確定拠出年金プラン

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