あいかわらず好調な相場が続いているので、SBI証券で運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)も評価額がどんどん増えています。このほど3月の買付(2月拠出分)が約定しましたが、評価額はまたもや過去最高を更新しました。おまけに今月は確定申告をしたので、実際に掛金がどれだけ所得控除されたのかを確認することになり、iDeCoの課税繰り延べの大きさに驚きます。もっとも、iDeCoの税制優遇措置というのは基本的に課税繰り延べですから、あくまで中立。なので単純に「節税」と言ってしまうのは語弊があります。では、なぜ課税繰り延べは有利なのでしょうか。
SBI証券のiDeCoオリジナルプランで買付けたファンド・商品は以下の通りです(カッコ内は信託報酬)。いつも通りのポートフォリオとなっています。
【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoオリジナルプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.1095%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.075%程度)
「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」(0.14%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.34%)
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」(0.27%以内)
「あおぞらDC定期」
累積損益率は3月20日段階で+33.8%となり、引き続き評価額も含めて過去最高を更新しました。新型コロナウイルス禍による経済への打撃はまだまだ続いているのに、資産だけはどんどんと増えていくという皮肉な現象が続いています。最近、今後の経済の行方は「K字回復」になると言われていますが、私の場合、給与所得などが右肩下がりとなる一方、資産総額は右肩上がりになっているのわけで、まさに「K字」そのものです。
さて、3月は確定申告の季節です。今年も締め切りギリギリに申告書を作ったのですが、改めiDeCoによる所得控除の大きさを実感します。これだけの金額を所得から控除できる項目は他になく、やはりiDeCoは圧倒的に税制優遇された制度であるということが分かります。
とはいえ、所得控除で税金が安くなったからといって、それを「節税」というのは正しくありません。なぜなら、所得控除された掛金はいずれ受給時に課税されるからです。iDeCoの税制優遇というのは「税金を後払いできること」すなわち課税繰り延べです。そして、課税繰り延べには大きなメリットがあるということは、以前からこのブログでも指摘してきました。
【関連記事】
ここではもうひとう、税制優遇の利点を紹介しましょう。それは、「税金は所得が少ない時に払った方が負担が少ない」ということです。なぜなら、日本だけでなくほとんどの国では累進課税制度が採用されているからです。ですから、収入が多い現役時代に繰り延べした税金を、収入がなくなるリタイア後に支払う方が負担が小さくなるわけです。
もちろん、税金の負担の大小は個人の条件によって様々ですから、ずべてのケースに当てはまるわけではありません。なかにはリタイア後も多額の退職金や年金収入があり、このためiDeCoの給付に対してもがっちり課税される人もいるでしょう。その場合、課税繰り延べの効果を享受できないわけですが、そういった人は経済的に恵まれた境遇にあるわけですから、そもそも税制優遇するに値しない人です。結局、累進課税と同様に課税繰り延べのメリットの有無もまた再分配や格差是正といった税の機能に含まれているということです。
ちなみに、iDeCoの受給時の税負担について簡便に紹介している記事を見つけましたので紹介しておきます。結論としては、リタイア後にかなりの収入のある人でも、現行税制では「おトク度は揺るぎません」とのことです。
iDeCo「受取時」の税金に注意! 65歳の受け取り方で大差(AERA dot.)
【ご参考】
iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン 、マネックス証券確定拠出年金プラン 、松井証券確定拠出年金プラン 、イオン銀行確定拠出年金プラン
iDeCoは公的年金を補完する制度ですから、これを活用する前提として日本の公的年金制度について勉強することを強くお勧めします。この点に関しては、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障』が最良にして必読の入門書です。このほど、三訂版『ちょっと気になる社会保障 V3』が刊行されました。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。家計管理から貯蓄・投資、公的年金やiDeCo・つみたてNISA活用までトータルに解説している竹川美奈子さんの『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』も老後資金について“自分ごと”として考えるための方法論を丁寧かつ詳細に論じた優れた入門書です。
iDeCoは制度がやや複雑なので加入を検討する場合は解説書を読んで研究することもお勧めします。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。
iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン
iDeCoは公的年金を補完する制度ですから、これを活用する前提として日本の公的年金制度について勉強することを強くお勧めします。この点に関しては、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障』が最良にして必読の入門書です。このほど、三訂版『ちょっと気になる社会保障 V3』が刊行されました。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。家計管理から貯蓄・投資、公的年金やiDeCo・つみたてNISA活用までトータルに解説している竹川美奈子さんの『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』も老後資金について“自分ごと”として考えるための方法論を丁寧かつ詳細に論じた優れた入門書です。
iDeCoは制度がやや複雑なので加入を検討する場合は解説書を読んで研究することもお勧めします。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。