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2021年10月29日

無知をさらけ出した「NISA・つみたてNISAにも30%課税」発言―今月の積立投資(2021年10月特定口座)

 

だいぶ肌寒くなり、冬の気配が増しています。早いもので10月も終わりに差し掛かり、2021年も末に向かっています。そんな中、今月もいつも通り積立投資を実行したのですが、たまたまテレビを見ていると驚くべき発言を耳にします。立憲民主党の江田憲司代表代行が「NISA・つみたてNISAにも30%課税すべき」といった内容を話しているではありませんか。驚くべき無知をさらけ出した発言だと思います。

今月も買付けたファンドはいつも通りです。10月は「ひふみ投信」の買付月でした。

【特定口座(SBI証券)】
「ニッセイ日経225インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.25% 信託財産留保額:なし)
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.093% 信託財産留保額:なし)
「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」
(信託報酬:税抜0.189% 信託財産留保額:なし)
「Funds-i新興国債券・為替ヘッジ型」
(信託報酬:税抜0.6% 信託財産留保額:0.3%)
「世界経済インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.5% 信託財産留保額:0.1%)
「iTrust世界株式」
(信託報酬:税抜0.89% 信託財産留保額:なし)
【直販投信】
「ひふみ投信」
(信託報酬:税抜0.98% 信託財産留保額:なし)

さて、冒頭で紹介した江田憲司氏の発言ですが、10月28日のBSフジ「プライムニュース」に出演した際の発言です。立憲民主党は金融所得への課税強化を掲げていますが、その対象に「NISA・つみたてNISA」といった非課税口座まで含まれてる可能性を示しました。映像の一部がTwitterなどにもアップされています。
 
この発言の何が問題かというと、NISAなど少額投資非課税制度に対する驚くべき無知をさらけだしている点です。最初に江田氏は富裕層の金融所得への課税強化を訴えているのですが、なぜか最後には少額投資にも課税することを「当然」といってしまう。

つまり、「NISA」や「つみたてNISA」を利用して資産形成している人がどういった階層の人なのかということがまったくわかっていない。コツコツと積立投資している人というのは富裕層ではなく、それこそ少ない収入をやりくりしながら資産形成している庶民です。それこそ立憲民主党が守らなければなならないと訴えている「中間層」でしょう。それを無視してるのですから、驚くべき無知です。これにはさすがに隣に座る三浦瑠麗さんも失笑。

あるいは、司会者の質問内容が理解できずに、勢いで発言しただけなのかもしれません。しかし、だとするならば相手の意見も聞かずに脊髄反射で発言しているわけですから、政治家としては重大な欠陥があると言わざるをません。これが立憲民主党の政策立案の中枢メンバーだというのですから驚きです。

そしてもう一つ、自説の正当化の方法が極めて不誠実。例えば米国のバイデン大統領も金融所得への税率を39.5%に引き上げようとしていると言っていますが、それは所得が100万ドル以上の人が対象です。欧州も金融所得へ税率は30%が普通だと言っていますが、例えば英国では少額投資非課税制度が恒久化されているので一定の金融所得は非課税です。そのほかにも総合課税を選択することで低所得層の金融所得への税率が小さくなる国もあります。つまり、「欧米では金融所得への税率は30%が普通」というのは嘘。そうした実態を知らずに話しているなら不勉強だし、知っていながら隠して話しているなら、それこそ卑劣です。

そもそも、江田氏のこれまでの政治的来歴についてはそれなりに知っていますが、とにかく酷い人物です。そこに今回の発言ですから、いよいよ病膏肓に入るの感を強くしました。もう無茶苦茶な議論をしているわけで、弱者を助けるふりをして、自助努力している人を虐げようとしているのですから度し難い。税制や金融政策に対する己の無知、不勉強、そして不誠実さをさらけ出したわけです。国民からすればまったく迷惑な話で、それこそさらすのは不自然な髪型だけにして欲しいと思いました。

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