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2021年1月26日

しばらくは我慢の時―「<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド」第7期運用報告書を読む

 

前回に続きニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>」シリーズについてです。現在、「ポイントで不動産投資」という、ちょっとしたシャレも含めてTポイントで購入している「<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド」の第7期(2019年11月21日~2020年11月20日)の運用報告書を読みます。

「<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド」の最大の特徴は、ベンチマークがS&Pグローバルリートインデックス(除く日本、配当込み、円換算 ベース)だということです。先進国だけでなく新興国も含むREITに分散投資することができます。S&Pグローバルリートインデックスをベンチマークすとするインデックスファンドは意外と少なく、その点でも貴重な存在。また、信託報酬もこれまで断続的に引きされられており、S&Pグローバルリートインデックスをベンチマークとするインデックスファンドとしては最安値となる0.27%(税抜)です。

第7期は“コロナ・ショック”による大きな暴落がありました。その後、急速に回復した株式とは異なりREITは依然として回復が遅れるなど、新型コロナウイルス禍の悪影響を最も受けた資産カテゴリーとなります。このため騰落率は-15.0%でした。ベンチマークの騰落率は-15.5%でしたから、おおむねベンチマークに連動した運用はできています。費用明細上の実質コストは以下のようになりました。

信託報酬    0.297%
売買委託手数料 0.075%
有価証券取引税 0.014%
その他費用   0.076%
合計      0.462%

前期の合計費用が0.393%でしたから、ややコストが上昇しています。やはり大幅下落によって1万口当たり費用はどうしてもかさんでしまいます。実際に費用明細のうち「売買委託手数料」「有価証券取引税」「その他費用」いずれもが前期より上昇しています。ただ、期末段階での純資産残高は70億円となり、前期末から横ばいです。基準価額の大幅下落にもかかわらず純資産残高が横ばいということは、“コロナ・ショック”後も順調な資金流入が続いていたことになり、それなりの人気は続いています。これはファンドの安定性という意味では一筋の光明です。

REITはしばらくは我慢の時でしょう。新型コロナ禍によって世界的に観光や商業活動全般が抑制された状態が続いているだけに、感染拡大が本格的に収束しない限りは、先行きが見えません。ただ、不振の要因ははっきりしているのですから、それさえ取り除かれれば急速に復活する可能性を秘めています。欧米では新型コロナワクチンの接種も始まり、この点でも光明が差してきました。

引き続き「<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド」は、地味だけれどもキラリと光るREITインデックスファンドとして受益者から評価されていることが資金流入の状態からはっきりしたとも言えます。やはり海外REITに投資するインデックスファンドとしては有力な選択肢です。

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