いよいよ年の瀬も迫ってきました。今年は新型コロナウイルス禍で忘年会などは皆無なのですが、それでもなんだかんだでバタバタしています。そんな中、SBI証券で運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)も今年最後の拠出が無事に約定していました。ところで徐々に市民権を得つつあるiDeCoですが、最近は専業主婦など三号加入者も増加しているようです。これは良い傾向でしょう。やはり女性が自分名義の資産を持つことは、とても大切なことだと思うからです。
SBI証券のiDeCoオリジナルプランで買付けたファンド・商品は以下の通りです(カッコ内は信託報酬)。いつも通りのポートフォリオとなっています。
【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoオリジナルプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.1095%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.075%程度)
「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」(0.14%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.34%)
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」(0.27%以内)
「あおぞらDC定期」
累積損益率は12月21日段階で+23.9%となり、評価額も過去最高額を更新しました。新型コロナ禍で実体経済が大変なことになっているにもかかわらず、あいかわらず運用は絶好調が続いているのですから皮肉なものです。
そのiDeCoですが、加入者が順調に増加しています。とくに最近は第一号加入者(自営業)や第二号加入者(サラリーマン)に加えて、絶対数は少ないながらも専業主婦など第三号加入者の増加傾向が強まっているそうです。
記事にもあるように第三号加入者は掛金の所得控除などメリットがないため加入意識は低いとされてきたのですが、ここにきて「節税メリットよりも将来の備えとして掛金の拠出が可能なうちに、自身の年金資産をつくっていくというメリットが意識され出したのかもしれない」というでしょう。
第三号加入者の大部分は女性だと考えられるわけですが、女性が自分名義で資産形成するというのは非常に好ましい傾向だと思います。とくに専業主婦は自身の収入が無いため、場合によっては配偶者に経済的に支配されてしまう危険性があるからです。それは健全な関係ではないでしょう。
もう一つ、やはり男性よりも女性の方が長生きする可能性が高いということも無視できません。それは言い換えると、男性よりも女性の方が老後資金をたくさん用意する必要があるということだからです。
なぜ私が、女性が自分名義の資産を持つことの意味を強調するのかというと、自分の母親の経験があるからです。母は20代で父と結婚した際に、実家からいくばくかまとまった現金を持参金として持たされていました。それを知った嫁ぎ先の舅(すなわち私の祖父)は、「どうせいしばらくは使わないお金なのだから、株でも買っておけばいい」とアドバイスします。母はそのアドバイスに従い、当時としてはそれなりのまとまった資金で公共インフラ企業の株を買いました。
その後、私の両親は幸いにも母の持参金に手を付けることなく過ごします。その結果、母が嫁入りの際に購入した株は約50年にわたって長期運用されることになりました。その含み益はとんでもない額になっています。さらに安定的に配当金をもらい続けており、その金額も累計すればかなりの額になります。
現在、両親はともに年金暮らしですが、祖父の教えを受けて普通に資産の一部を株式で保有しています。このためそれなりの配当金収入を得ており、それが年金収入を補完する余裕資金になっています。
おまけに母は自分名義で株式を保有していますから、夫に遠慮することもなく配当金収入をお小遣いとして使っています。父もそれに対してとくに文句も言いません。なぜなら、その資産と配当収入は文字通り母個人の資産と配当収入だからです。ときには父が母からおごってもらったりしているぐらいです。
夫婦といえども、配偶者に遠慮することなく自由に使うことのできるお金を持っているというのは、とても大事なことではないでしょうか。なぜなら、経済的な支配・被支配の関係が生じにくいからです。両親を見ていて、つくづくそう思います。だからこそ、たとえ結婚していても女性が自分名義で資産形成するというのは、極めて大切なことだと思います。
母が嫁入りの持参金から資産形成を始めたころは、まだ投資の選択肢が豊富ではありませんでした。だから資産株と呼ばれる個別銘柄を買うというのは自然な流れでした。ところが現在はインデックスファンドのように良心的な投資信託も増えています。そして、iDeCoのような制度もあります。これらを活用して女性が自分名義で資産形成するというのは素晴らしいことです。
こうしたことを考えると、iDeCoの第三号加入者が増えているということは非常の良い傾向でしょう。女性が結婚後も自分名義の資産を持つことで、本当の意味での自立と自由を確保できる可能性が高まるのですから。そのメリットと比べれば、掛金に対する所得控除の有無などは、些細な問題にすぎないとすら思えるのでした。
【ご参考】
iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン 、マネックス証券確定拠出年金プラン 、松井証券確定拠出年金プラン 、イオン銀行確定拠出年金プラン
iDeCoは公的年金を補完する制度ですから、これを活用する前提として日本の公的年金制度について勉強することを強くお勧めします。この点に関しては、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障』が最良にして必読の入門書です。このほど、三訂版『ちょっと気になる社会保障 V3』が刊行されました。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。家計管理から貯蓄・投資、公的年金やiDeCo・つみたてNISA活用までトータルに解説している竹川美奈子さんの『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』も老後資金について“自分ごと”として考えるための方法論を丁寧かつ詳細に論じた優れた入門書です。
iDeCoは制度がやや複雑なので加入を検討する場合は解説書を読んで研究することもお勧めします。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。
iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン
iDeCoは公的年金を補完する制度ですから、これを活用する前提として日本の公的年金制度について勉強することを強くお勧めします。この点に関しては、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障』が最良にして必読の入門書です。このほど、三訂版『ちょっと気になる社会保障 V3』が刊行されました。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。家計管理から貯蓄・投資、公的年金やiDeCo・つみたてNISA活用までトータルに解説している竹川美奈子さんの『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』も老後資金について“自分ごと”として考えるための方法論を丁寧かつ詳細に論じた優れた入門書です。
iDeCoは制度がやや複雑なので加入を検討する場合は解説書を読んで研究することもお勧めします。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。