2020年2月15日

なぜか人気が高まる新興国株式―今月下旬に現地調査に行きます



新型コロナウイルスによる肺炎流行で中国だけでなく日本を含めた世界経済への影響が懸念されています。ところが不思議なことに、米国では新興国株式への人気がジワジワと高まっているとか。モーニングスターによると、米国籍オープンエンドファンド(ETF含む)のうち新興国株式ファンドへの資金流入が3カ月連続で増加しているそうです。

米国籍投信、新興国株式にマネー流入―新型肺炎拡大の「中国」も活況(モーニングスター)

私は新興国投資大好き人間なので、これは無視できません。ちょうど今月下旬から仕事でインドネシアとマレーシアに出張する予定なので、なぜ新興国株式が注目されるのか現地調査してこようと思います。

モーニングスターの記事によると米国籍オープンエンドファンドのうち新興国株式ファンドへの資金流入は1月が61億ドル(約6606億円)となり、19年1月以来の高水準だそうです。しかも19年11月から3カ月連続で資金流入が続いています。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎流行といったマイナス材料がありながらも、「中華圏株式」(中国・台湾・香港株式に投資するファンドが対象)への資金流入が3カ月連続で増加していることも見逃せません。新興国株式の人気の勢いが増していることをうかがわせます。

要因の一つはも記事でも指摘されているように新興国株式の割安感でしょう。米国株式を中心とした先進国株式は株価も堅調さを維持することで、どうしても割高感が高まります。それから見ると相対的にですが新興国株式の割安感が際立って見えてくるということでしょうか。新型コロナウイルス問題による下落も、かえって新興国株式の割安感に拍車をかけた面もありそうです。

新興国株式大好き人間としては非常に期待感が持てるわけですが、諸手を挙げて賛成とまでは言えません。普段の仕事で中国や東南アジアと関わることがあるのですが、現地の景気がそれほど良いとは思えないからです。中国の景気は相当悪いようだし、東南アジアも成長鈍化が鮮明になってきました。それなのに、なぜ新興国株式が人気なのか。

こうなると、いろいろと現地で調査したくなります。そんな中、ちょうど今月下旬に仕事でインドネシアとマレーシアに出張することが決まりました。せっかくなので現地の様子を実地で確認してこようと思います。やはり新興国の状況というのは、現地で肌感覚として分からないいけないというのが新興国投資大好き人間としてのモットーです。

ただ、心配なことも。もちろん新型コロナウイルスです。インドネシアは現在のところ感染者ゼロらしいですが、はっきり言ってこれはいい加減なデータです。一説にはインドネシアには新型コロナウイルス感染の有無を調べる検査キットがないそうですから。まあ、インドネシアのような暖かい南の島でいる方が、日本よりは発症のリスクは抑えられるかもしれないと勝手に自分を慰めているのです。

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