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2019年4月21日

確定拠出年金も65歳定年に合わせて再設計へ―2019年4月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



連日の残業による疲れが溜まったのか、咽頭炎による高熱で倒れました。おかげで投資どころかインターネットにログインする気力もなく、ひたすら寝込むことに。昨日からようやく熱も下がってブログを書くまでに回復しました。そして、寝込んでいる間にSBI証券のオリジナルプランで拠出・運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)の4月の買付(3月拠出分)が約定していました。やはり年金運用というのは、どんなアクシデントがあっても自動的に継続できる仕組みでないとけないと実感しました。その確定拠出年金ですが、個人型、企業型を含めて65歳定年制に向けて制度の見直しが進められるようです。

SBI証券のiDeCoオリジナルプランで買付けたファンド・商品は以下の通りです(カッコ内は信託報酬)。

【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoオリジナルプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.131%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.104%程度)
「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」(0.21%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.52%)
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」(0.27%以内)
「あおぞらDC定期」

引き続き落ち着いた相場が続いていることで運用成績も上がってきました。拠出開始来の累積損益率は+17.2%となりました(4月19日現在)。iDeCoは老後資金の準備のための制度ですから短期的な値動きには意味がないのですが、それでも順調に評価額が増えるのは気分が良いのです。

さて、老後資金のための制度として重要な確定拠出年金ですが、65歳定年が一般的になる中でそれに合わせて掛金の拠出が可能な年齢(加入者資格喪失年齢)も引き上げる制度改革が具体的に始まるようです。

確定拠出年金、65歳まで加入可能に 厚労省が見直し(「日本経済新聞」電子版)

現在も既に企業型の一部で加入者資格喪失年齢が特例的に引き上げられています。これが企業型・個人型ともに認めれれば不平等が解消されますし、拠出期間が延びることで準備できる資金総額や税控除も拡大するので加入者にとってメリットが大きいです。一部に「積み上げた資産の引き出し可能年齢が現在の60歳から65歳に引き上げられるかも」と心配する声が上がっていますが、これは心配のし過ぎでしょう。このことは以前にブログでも考察しました。

「iDeCoの引き出し可能年齢が60歳から65歳に引き上げられるかも」という指摘は勇み足では

繰り返しますが、確定拠出年金の給付可能年齢を引き上げることは、政府にとって財政的なメリットがありません。そして加入者資格喪失年齢の引き上げは税制優遇期間の延長を意味しますから、財務省は反対しているぐらいです。だから日経新聞も「厚労省は与党と政府の税制調査会に優遇措置の延長を要望する。今後、厚労省と財務省で調整に入る」と報道しているわけで、今後は厚労省と財務省のハードネゴが始まることになります。

ただし、制度自体の再設計は今後も続くでしょう。加入者として注目すべきは、給付時に適用される退職所得控除や公的年金等控除の改革です。いずれも新卒で入社した企業に定年まで勤めた人が圧倒的に有利な制度になっており、現在のように転職することが珍しくなくなった状況からの乖離と不平等が生じています。このあたりも改革が必要でしょう。

この場合、当局が気を付けなければならないのは、日経新聞の記事の最後にあるように「私的年金を充実し、先細りする公的年金を補う」という制度のグランドデザインです。なぜなら、制度の趣旨を無視して加入者にとって不利な制度改悪を行えば困窮した老人が増加し、それらの人々が生活保護など別の社会保障制度に流れ込んでゆき、結局は社会コストを増大させるからです。ぜひ、健全な議論を期待したいと思います。

【ご参考】
iDeCoは金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なります。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン楽天証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プラン

また、iDeCoは、やや制度が複雑なので解説書を読んで研究するのも良いでしょう。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。





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