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2017年9月7日
地政学リスクの中での好成績―ひふみ投信の2017年8月の運用成績
サテライトポートフォリオの一部として保有している「ひふみ投信」の2017年8月次運用報告書がでました。。「ひふみ投信」の8月の騰落率は+2.4%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は0.0%でした。8月は地政学リスクに相場が揺さぶられる中で前月に続いて参考指数をアウトパフォームする素晴らしい成績です。純資産残高は8月31日段階で802.2億円(前月は735.6億円)、受益権総口数は18,227,304,515口(前月は17,109,744.851口)でした。ひふみマザーファンドの純資産残高も3418.8億円(前月は3039.9億円)となり、順調な資金流入が続いています。
8月は北朝鮮による弾道ミサイル発射やトランプ米大統領の人種問題対応の拙さによる混乱など地政学リスクが噴出した月でした。このため日本株市場も軟調に推移しました。月末こそ、やや持ち直しましたが、月初比では横ばいを維持するのがやっとの相場です。そんな中、「ひふみ投信」がTOPIXを大きく上回る成績となったのは見事だと言えます。
好調の要因は、やはり銘柄選択の成功です。相場全体が軟調な中、「ひふみ投信」の投資先企業の多くが4~6月期決算で好業績を上げており、それが注目されることで保有銘柄の株価も上昇したようです。このため「ひふみ投信」の基準価額も一時は過去最高を更新しています。保有銘柄を見ると、引き続き半導体関連をオーバーウエートしているようですし、米国株についてもマイクロソフトとアマゾンへの投資を継続しています。
ちなみに、アマゾンへの投資に関しては、最高運用責任者である藤野英人さんが運用報告会で世界的なEコマースの現状についてなかなか興味深い見解を述べているので、関心のある方は見てみてください。
9月に入ってからも地政学リスクは一段と高まっています。このため引き続き難しい相場が続きそうです。「ひふみ投信」はキャッシュポジションを10%強とやや高めて、突発的な事態に対する備えを整えているとのこと。また、米国株に対しても、やや軟調の兆しがあることから、そこを買い場に豊富な資金を投入することを目論んでいるようです。とにかく地政学リスクというのは予想不可能ですから、9月も極めて難しい舵取りとなることは間違いなさそう。受益者のひとりとして、ぜひ頑張って欲しいと思うのです。
さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回は、東京センチュリー(8439)でした。工場設備や通信機器などのリース事業を主力とするノンバンク企業です。最近では航空機リースや太陽光発電事業などリースだけでなく「サービス」や「事業」といった領域にも進出しており、新しい形態の金融会社を目指しているとのことです。日本は企業が設備投資をしたくても減価償却ルールが厳しく、おまけに低成長。企業はどうしても自前の投資に慎重にならざるを得ません。そういった中でリースという形態に注目するのは面白いと思いました。やはりシブい銘柄です。
【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信
ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、カブドットコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。
また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券とイオン銀行の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券とイオン銀行のiDeCoはともに運営管理手数料が無料であり、低コストインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン