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2019年7月3日

企業型DCの商品ラインアップが公開される―情報公開の形式にも金融機関の姿勢が表れる



以前にこのブログでも紹介したのですが、厚生労働省の「確定拠出年金法施行規則の一部を改正する省令」によって、2019年7月1日から金融機関が運営管理機関として企業型確定拠出年金(企業型DC)に提供しているの商品ラインアップをインターネットで公開することが義務付けられました。さっそく、どの金融機関もサイトで商品一覧がアップされています。企業型DCは従来、提供商品に関する情報公開がほとんどなされておらず、一部の加入者からは高コストな商品ばかりをラインアップしているのではないかという疑念の声が上がっていました。今回の改正省令の施行で、ようやく企業型DCにも“日の光”があてられることになります。ただ、始まったばかりの制度ですから問題点もいろいろ感じました。今後は情報公開の形式にも金融機関の姿勢が表れているということを指摘しておきたいと思います。
2019年7月2日

「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」第2期運用報告書を読む―総経費率の意味と開示の目的を説明して欲しい



三菱UFJ国際投信の超低コストインデックスファンドシリーズ「eMAXIS Slim」の運用報告書が随時更新されました。各ファンドの全体的なまとめなどは他のブロガーさんに任せるとして、今回は自分が積立投資している「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」の第2期運用報告書を確認することにします。
2019年6月30日

日本の公的年金制度が特別に脆弱なわけではない―公的年金制度の国際比較から見えてくるもの



日本で公的年金制度が話題になると、かならず「日本の年金制度は破綻している」などと頓珍漢なことを言ったり書いたりする人が登場します。それを煽るマスコミや政治家、自称専門家もボウフラのように湧き、騙された市民が「年金返せデモ」まで始める始末。このため冷静で合理的な論議の土壌自体が失われ、日本における年金論議を不毛なものにしてしまう。では、なぜ頓珍漢な「年金破綻論」が蔓延するのか。ひとつは隠された政治的意図があるからですが、もう一つは公的年金制度に対して無知だからです。例えば海外の公的年金制度との比較という視点が決定的に欠けている。先進国はどこも公的年金制度の維持に苦労していて、大変な努力をしている。日本も例外ではありません。なにも日本の公的年金だけが特別に脆弱というわけではありません。逆に先進国に共通した対策を堅実に実行してさえいるのです。その面から言えば、日本の公的年金制度というのは「破綻」どころか、先進国の平凡な一例でしかないのです。それは否定されるものではなく、誇るべきことです。
2019年6月27日

「DCニッセイ」シリーズ9本の信託報酬が引き下げ―DC向けファンドの低コスト化は社会的意義が大きい



ニッセイアセットマネジメントが確定拠出年金(DC)向けファンドである「DCニッセイ」シリーズ9本の信託報酬を10月1日から引き下げると発表しました。

確定拠出年⾦(DC)向けファンドの信託報酬率引き下げ(投資信託約款変更)について(ニッセイアセットマネジメント)

インデックスファンドの低コスト化をリードしてきたニッセイAMですが、DC向けファンドでもその姿勢が一貫しているところが素晴らしいです。DC向けファンドの低コスト化というのは、一般販売されているインデックスファンドの低コスト化以上に社会的意義が大きいからです。
2019年6月25日

手遅れだけど手遅れにならないために―今月の積立投資(2019年6月特定口座)



6月もあとわずかです。今月は胆石性胆嚢炎のため入院・手術するなどプライベートで大変な月でした。それでも淡々と投資を継続できるのが自動積立の強みです。一方、入院中にニュースを見ていると、世の中はいわゆる“老後資金2000万円報告書”による年金騒動。なんともバカバカしい話です。いつの時代も老後資金を自分で用意するのは当たり前の話。いまごろ何を言っているのだろうというのが正直な感想です。たしかに今まで資産形成をしていなかった人からすれば「いまさら言われても、もう手遅れだ」と思ってしまうのかもしれません。実際に手遅れなのかもしれません。しかし、手遅れだけど手遅れにならないようにすることも資産形成の意義なのです。
2019年6月24日

『近代中国史』―“人民の社会”中国の社会経済構造の本質



米中貿易摩擦が一段と激しくなる中、日本人だけでなく欧米人も中国に関して理解不能な点が多々あることが明確になりました。知的所有権の問題や遵法精神についてなど中国と欧米(と日本)は、どうも考え方が根本的に異なるように思え、中国を理解することを難しくします。なぜ中国の社会を理解することが難しいのか。最近、岡本隆司『近代中国史』を読んで、その疑問が氷解しました。中国においては、「国家」や「社会」なるものの意味が、欧米や近代以降の日本が理解している“近代的”な「国家」や「社会」と根本的に異なるのです。そこには伝統中国社会の極めて特異な社会経済構造があります。

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