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2024年2月28日

先進国でポジティブ判断は日本だけ―「iTrust世界株式」の2024年1月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2024年1月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2024年1月の騰落率は+6.55%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+6.02%でした。好調な相場の中で参考指数をアウトパフォームしています。ここにきて市場環境が改善し、投資の好機が訪れたというのがピクテの見立てですが、とくに先進国の中で唯一のポジティブ判断となっているのが日本株です。

1月はインフレ期待の低下や米国の金利低下を受けて株価は上昇傾向となり、月訪販には半導体関連企業の好決算が明らかになったことで株価も上げ足を速めました。日本株の上昇も寄与したとしています。業種別ではコミュニケーション・サービス、情報技術、ヘルスケアなどが相対的に大きく上昇し、逆に不動産、素材、公益事業などは下落しています。

ここにきて市場環境が好転していることからピクテは短期的に投資の好機が訪れたと見ています。「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」2月号では、経済成長が市場のハードランディング(急失速)を回避できるだけの強靭性を維持すると見ており、投資家が“適温相場”を想定する限り株式がリスク性資産が恩恵を被ると予想しています。

ただ、この予想はあくまで短期的なものであることにも注意を促しています。ピクテの景気先行指数は2024年後半からの景気減速を示唆しており、先進国の実質GDP成長率も+0.9%と2023年から半減すると予想しています。このため、いずれ株式から債券へのシフトが生じる可能性が高いわけです。

こうした中、ピクテが先進国の中で唯一ポジティブ判断を下しているのが日本。賃金上昇に加えて、世界貿易の回復が予想されることも日本経済の追い風となります。また、、企業のガバナンス改革、相対的に魅力的なバリュエーション水準などが日本株への資金流入を促すと見ており、引き続きオーバーウェート推奨となりました。

1月には日経平均株価も34年ぶりに過去最高値を更新しました。日本人はまだ懐疑的な見方が強いのですが、海外からの視線は依然としてポジティブだということが分かります。このため当面の間は日本株への資金流入が続きそうです。

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