サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2023年7月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。7月の騰落率は+1.81%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+1.49%でした。純資産残高は7月31日段階で1583億円(前月は1561億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は7888億円(前月は7773億円)となりました。7月は参考指数をアウトパフォームしており、今後の反転攻勢に向けた兆しを感じさせる結果となっています。
7月は、それまで好調だった日本株も高値警戒感や円高反転が嫌気され、やや軟調で推移していましたが、米国株の堅調もあって月半ばから堅調な動きとなりました。日銀の金融緩和策修正の予想がくすぶっており、実際にイールドカーブコントロール(YCC)策の修正が発表されましたが、事前に観測記事(リーク?)が出たことなどもあって、上手くこなすことができ、悪影響は最低限に抑えれています。
こうした中、「ひふみ投信」は参考指数をアウトパフォームしています。最高運用責任者の藤野英人さんは「YCCの修正により銀行株が堅調で、金融セクターを厚めに持っているひふみ投信にはよい展開になりました」と指摘しています。YCC修正を織り込んだ銘柄選択が奏功したと言えそうです。また、「株式新規公開時以来ユニークな技術で注目していた建設関連の銘柄への再投資をスタートしました。経営者の交代を契機に新たな成長期入りを期待ています。また、出店が止まり成長性の鈍化懸念と人件費・資材費などのコスト高プレッシャーが強まった銘柄を売却しています」とも書いており、ポートフォリオの整備を進めています。
これまで苦しい運用が続いている「ひふみ投信」ですが、7月の運用成績が参考指数を上回ったことを、ぜひ今後の反転攻勢のきっかけにして欲しいところです。藤野さんは「最近、IPOを中心として新規銘柄の発掘に力を入れています。次回はひふみ投信の今後の運用についてさらに魅力的なお話ができるものと考えています」とも書いていますので、受益者の1人として楽しみにしたいと思います。やはりIPO銘柄のようにインデックスファンドでは絶対に組み入れられない銘柄を見出すところにアクティブファンドの強みがあるのですから。今後の報告を待ちたいともいます。
【ご参考】
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