サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2022年5月次運用報告書です。「iTrust世界株式」の5月の騰落率は-0.45%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+0.01%でした。5月は参考指数を若干アンダーパフォームしています。あいかわらず世界的に市場環境は極めて悪く、ピクテによると、世界の主要地域でスタグフレーションの兆しすらあるとのことです。
5月も世界的なインフレ高進への懸念と各国中央銀行による利上げの動きから株式市場は軟調に推移しています。業種別では、一般消費財・サービス、生活必需品、情報技術などが下落する一方、エネルギーが大幅に上昇し、公益や金融なども上昇しています。
世界の経済情勢は一段と厳しさを増しています。「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」6月号によると、ここにきて世界の主要地域で景気減速と物価上昇が同時進行するスタグフレーションを示唆する兆しが散見されています。このためピクテでは株式、とくに景気敏感銘柄への投資に慎重な姿勢を強めています。また、ディフェンシブ銘柄でも公益セクターは割高感が解消されていないためアンダーウエートとなります。比較的マシなのはヘルスケア・セクターというのが、現在の市況の悪さを示していると言えるでしょう。
株式が厳しい状況にあるのに対して、利上げが続いたことで債券への投資の重要性が回復しつつあります。とくに米国は本格的なリセッションに発展する可能性が高い。このためピクテは米国債をオーバーウエートに引き上げています。ただ、米ドルは貿易加重実行為替レートや購買力平価から見て適正水準を大きく上回っており、割高感が強い。このため長期的には減価基調に転じると見ており、このあたりは海外の投資家からすると気になるところでしょう。
いずれにしても2022年は投資家にとって厳しい年になることは、ほぼ間違いなさそう。こういうときは無理をせずに、まずは市場から退場しないことを第一に考えるのが投資家にとって大切になります。
【ご参考】
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