カン・チュンドさんが新著の執筆を始めたそうです。タイトルはズバリ、「つみたて投資の終わり方」だとか。
書籍『つみたて投資の終わり方』を書き始めています(インデックス投資のゴマはこう開け!)
カンさんも指摘するように、これまで登場したインデックス投資に関する解説書の多くは積立投資による資産形成に焦点を当てたものが主流でした。なにしろ日本で個人投資家が容易にインデックスファンドへの積立投資ができるようになったのは2000年代に入ったころからですから、これまでは“積立投資の始め方”に関する情報ニーズが圧倒的だったわけです。
しかし現在、最も早くからインデックスファンドの積立を始めた人たちの中には、既に20年以上積立を続けたケースが出てきました。そういった人は、30代で積立を始めたとすると現在は50代に突入しているわけです。いよいよリタイアが具体的に視野に入ってきます。だから今度は資産形成ではなく、資産活用や取り崩しについての情報ニーズがますます高まってくるのは間違いありません。
ただ、「積立投資の終わり方」というのは、「始め方」よりも難しいものです。なぜなら、お金を貯めたり殖やしたりする方法にはある程度の一般的な解があるのに対して、お金の使い方というのは個々のライフスタイルの違いによる変数が多いため、どうしても特殊な解になりがちだからです。
カンさんのことですから、きっとテクニカルな「取り崩し」の方法論だけでなく、お金の使い方、あるいはお金を使うことの意味にまで踏み込んだ「積立投資の終わり方」を提示してくれるのでは。期待したいと思います。