マネックス証券が6月上旬より米国株・ETFの定期買付サービスを開始すると発表しました。
米国株定期買付サービス(配当金再投資・毎月買付)開始予定のお知らせ(マネックス証券)
最近は日本の投資信託(ミューチュアルファンド)も低コスト化が一気に進んだのですが、それでも海外ETFのコスト水準は依然として日本とはケタ違いに安く、その点で個人投資家にとって大きな魅力があります。ネット証券の多くが特定口座に対応したことで、これまで米国株・ETFへの投資の最大のハードルだった税務処理の煩雑さもほとんどなくなりました。SBI証券などは既に米国株・ETFの定期買付サービスも開始しており、積立投資が可能になっています。
ただ、ひとつ課題だったのが配当・分配金の扱いです。投資信託なら分配金を自動的に再投資するように設定できるのですが、海外ETFではそれができませんでした。このため分配金を再投資するためには手動で買付る必要があり、これが意外と面倒だったのです。一方、海外では配当・分配金に対する税制優遇措置まであるDRIP(Dividend Reinvestment Plan)制度があり、これがETFへの投資を促進している面があります。このため日本でも配当・分配金自動再投資サービスの登場が待たれていました。
こうした中、マネックス証券が、米国株・ETFの配当・分配金自動再投資サービスを開始することになります。恐らく日本では初めての試みでしょう。もちろん、米国のDRIPのような税制優遇はありません(税制優遇は国が決めることなので証券会社単独では制度化できないのは当たり前の話です)が、それでも米国株・ETFの積立投資家にとって極めて利便性の高いサービスです。
日本国内のインデックスファンドが低コスト化したことで海外ETFへの注目はやや下火になっているのですが、マネックス証券が配当・分配金再投資まで含めた定期買付サービスを開始することで再び注目が高まるかもしれません。分配金再投資も含めて買付手数料(税込)が約定金額の0.495%(上限22ドル)必要ですが、保有金額によっては国内インデックスファンドや国内ETFを積み立てるよりも低コストになる可能性があります。こうした点からも要注目のサービスだと思います。
【ご参考】
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