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2019年8月16日

米国株は急落の公算が一段と大きくなる―「iTrust世界株式」の2019年7月の運用成績



サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2019年7月次運用報告が出たので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の7月の騰落率は+3.34%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+2.58%でした。前月に続いて参考指数をアウトパフォームしています。このところ好調な運用が続いている「iTrust世界株式」ですが、8月に入ってから市場の先行きに対しては厳しい見方を強めています。とくに米国株は急落の公算が一段と大きくなったと分析します。

7月は米中通商協議再開で合意したことや米国の利下げもあり世界的に株価は上昇しました。業種別では、情報技術やコミュニケーション・サービス、生活必需品などが市場平均を上回って上昇しましたが、エネルギーは下落し、ヘルスケア、素材、公益などは小幅な上昇にとどまりました。こうした中、「iTrust世界株式」も好調な運用となり、参考指数を大きくアウトパフォームしています。

ただ、8月に入ってから相場の風向きは大きく変わりました。「iTrust」シリーズの受益者に配信している機関投資家向けレポート「Barometer」8月号は「強気の投資家は要注意」と警鐘を鳴らしています。とくに懸念材料が多いのが米国株。ピクテは米国株に関して「バリュエーション面でも利益成長面でも先行きが暗い、最悪の組み合わせの市場」になっていると分析しています。このため今後「市場急落の公算が一段と大きくなる」とのことです。

一方、比較的先行きが明るいのがユーロ圏株式。ピクテの景気先行指数は前月比で4ヵ月連続の上昇し、企業利益も4-6月期の決算発表ではユーロ圏企業の90%以上が年内の利益予想を維持または上方修正しています。そのほか、新興国株と日本株もバリュエーション面から割高感はないと見ています。

やはり長らく続いてきた米国株一人勝ちが変調をきたしているのかもしれません。今後、ますます分散投資の重要性が意識される局面に入るような気がします。

【ご参考】
ピクテ投信投資顧問の「iTrust」シリーズはネット証券を含む販売会社で購入できるほか、「iTrust世界株式」と「iTrust日本株式」は楽天証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもラインアップされています。⇒楽天証券確定拠出年金プラン

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