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2018年8月21日
新興国への投資が好きな理由―またタイへ出張します
新興国の株式・債券がともに大きく下落するなど冴えない展開です。米国の利上げによって新興国から資金が流出していることに加えて、“トルコリラ・ショック”もあって新興国の経済に対する印象が一段と悪くなっています。こうなると、ますます“新興国投資不要論”が強まってくるのですが、相変わらず私は新興国投資大好き人間のまま。これはたぶん、実際に自分が頻繁に新興国を訪れる機会が多いことが理由でしょう。
私は中小零細企業のサラリーマンなのですが、どういうわけか仕事で海外に出張する機会が多い。しかも行先は中国、台湾、韓国、インドネシア、マレーシア、タイなど新興国ばかりです(もちろん米国や欧州にも出張することもあります)。いずれの国も複数回もわたって訪問しており、とくにインドネシアやマレーシアはここ5年ほど年に2回のペースで渡航していました。
実際に新興国に頻繁に渡航していると、新興国に対する印象が日本にいるときとは全く変わってくる。例えば、いずれの国も旺盛な経済成長が続いており、インフレが当たり前。半年でも物価が変わることも珍しくありません。
また、インフレが当たり前の国では現金を貯めるよりも実物を購入・所有した方が、経済的効用が大きいですから、どの国の人もすごくお金を使う。個人消費が旺盛なのです。そして、旺盛な個人消費が経済を押し上げるという好循環が生まれる。
なにより街のいたるところが、なんとも言えない熱気にあふれています。これはビジネスの世界でも同様でした。そいう風景を肌で感じてしまうと、「やっぱり、こういう国に投資したい!」と思ってしまうわけです。
新興国への投資は、どうしてもある程度のボラティリティを受け入れなければなりません。現在のように大きく下落する局面になると、つい新興国への投資を止めたくなってしまう人も多い。しかし、実際に新興国を訪れたことのある人は、案外と下落に耐えることができるのでは。やはり実感を基にした投資判断というのは、下落に対する耐久力があるのでしょう。だから私は、今後も新興国株式・債券をバイ&ホールドを続けることになります。
来週、またタイのバンコクに1週間ほど出張します。新興国に対する不安感が強まっている今だからこそ、改めて自分の肌で新興国の状態を感じてこようと思います。