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2018年5月10日
中小型株が崩れる―ひふみ投信の2018年4月の運用成績
サテライトポートフォリオの一部として積み立て投資している「ひふみ投信」の2018年4月次運用報告が出たので定例ウオッチです。2018年4月の「ひふみ投信」の騰落率は+1.0%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+3.6%でした。3月まで下落が続いていた株式相場が4月は大きく反発したのですが、中小型株が依然として大きく崩れています。このため中小型株を多く保有する「ひふみ投信」は参考指数に対してアンダーパフォームした形です。純資産残高は4月27日段階で1390億円(前月は1355億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高も7393億円(前月は7228億円)となっています。
3月まで下落が続いていた株式相場ですが、ここにきて地政学リスクの後退や企業業績への期待から押し目買いも増えはじめ、4月は久しぶりに上昇基調でした。このためTOPIXも大幅に上げています。ただ、中小型株が大きく値を崩していることから、中小型株を多く保有する「ひふみ投信」は、TOPIXについていくことができなかったようです。この点に関して最高運用責任者である藤野英人さんは「昨年末に市場が過熱化して、実態以上に買い進められたことが大きく、個別企業の業績が悪化したわけではありません」と説明しています。
また、「ひふみ投信」は既に中小型株のウエートを以前よりも引き下げ、大型株を増やすなどポートフォリオの組み替えを行っていました。このため、マザーズ指数や東証2部指数がマイナスとなる中、なんとかプラスを維持できたということですから、打撃は最小限に食い止めることができたと言えそうです。逆に再び中小型株に対して買いの動きを見せています。このあたり、今後の舵取りの方向性には興味深いものがあります。
相場のキャラクターが大きく変わる中、いよいよ「ひふみ投信」もポートフォリオの内容が一変してきました。4月段階の組み入れ上位銘柄を見ると、1位VISA、2位Amazon、4位Microsoftと米国株が並びます。ますます組入れ銘柄のユニバースが柔軟になっていますから、もはや「ひふみ投信」を日本株ファンド、あるいは中小型株ファンドだと考えるのは実態に即していないし、こういう柔軟さがアクティブファンドの強み、面白さだとも言えます(ちなみに光通信が保有割合5位にまで上昇しているのに驚きました。藤野さん、あいかわらずこの銘柄が好きですね)。
さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回はVISA。ご存知、世界最大のクレジットカード決済ブランドです。VISAをポートフォリオに組み入れたと知ったときには正直、「やられた!」と思いました。個人的にも個別株で購入を検討していた銘柄だったからです。今後、電子決済の普及が世界的にますます拡大すると予想すれば、VISAというのは本当に死角の少ない企業だと思う。素人考えでも様々なストーリーが想像できますから。それにしても「ひふみ投信」の米国株投資は、非常にストーリーが明快なような気がします。そういう明快さ、素直さというのは米国株の特徴なのかもしれません。
【ご参考】
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また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン