2017年6月6日

パッシブ運用の隆盛で追い詰められているのはアクティブ運用ではなく、付加価値を提供できないファンドマネージャーでは



世界的にインデックスファンドなどパッシブ運用に資金が流れ、伝統的なアクティブ運用が苦境の陥るケースが増えているわけですが、どうも最近そのことを問題視する論調が増えてきました。日経新聞の電子版にもそういった記事が掲載されています。

膨張パッシブ 光と影 指数運用、市場拓くか歪めるか(「日本経済新聞」電子版)

ただ、これを読んで不思議な気分になります。たしかにパッシブ運用が増加しているのですが、それがそのままアクティブ運用の減少を意味していないような気がするからです。伝統的なアクティブ運用が苦しんでいるようですが、形を変えたアクティブ運用が増えているのでは。そしてなにより、伝統的なパッシブ運用の増加によって追い詰められているのはアクティブ運用ではなく、受益者に対して付加価値を提供できない平凡なファンドやファンドマネージャーたちにすぎないのではないかという気がしています。
2017年6月5日

『投資レジェンドが教える ヤバい会社 』―藤野さんの運用哲学の実際が分かる珍本



「ひふみ投信」で人気のレオス・キャピタルワークスの藤野英人社長の新刊『投資レジェンドが教える ヤバい会社』が日経ビジネス人文庫から出ました。旧著『儲かる会社、つぶれる会社の法則』の文庫化ですが、約90ページ加筆・修正されているので、増補改訂版として内容も一新されています。このての本は“トンデモ本”が多いのですが、そこは藤野さんらしく微妙なバランスが取れていて、「ひふみ投信」などで実践している運用哲学の実際が分かる珍本と言えそうです。
2017年6月4日

後輩には投資で儲かった経験よりも損した体験を話してあげよう



日経平均株価が2万円を超え、米国の株価も過去最高値で推移しています。これだけ相場環境が良くなってくると、投資をしている人の多くが含み益となり、気分上々ですね。でも、ちょっと心配なのが少し浮かれ気味な人もいること。私の身の周りもいますよ。そういうのって、他人事ながらやっぱり心配ですよね。相場というのは常に浮き沈みがあるものですから。そこで最近では、投資について話をするときに、儲かった経験よりも損した体験を積極的に話すようにしています。
2017年6月3日

日経平均2万円超えでポートフォリオが崩れてきた―相場の先行き予想よりもポジション管理が大切だよ



6月2日に日経平均株価が久々の2万円台を回復するなど相場つきが良くなってきました。米国株も過去最高値の水準で推移していますから保有するリスク資産も過去最高の評価額となっています。やっぱり投資家の端くれとして、相場が好調だと気分がいいね。ただ、困った問題も発生しています。リスク資産の評価額が大きく上昇したことで、資産全体のポートフォリオ配分が少し崩れてきた。とくに無リスク資産のウエートが大きく下がっていることが気になります。すぐにどうこうする必要はないと思いますが、この調子が続くようだと、ちょっと対策が必要かもしれません。
2017年6月1日

「eMAXIS JPX日経中小型インデックス」は面白い―日本の中小型株投資はスクリーニングが絶対に必要



三菱UFJ国際投信が6月12日に「eMAXIS JPX日経中小型インデックス」を新規設定します。

『eMAXIS JPX日経中小型インデックス』募集・設定について(三菱UFJ国際投信)

日本の中小型株を対象とした本格的なインデックスファンドの登場ですし、信託報酬も税抜0.4%と比較的低廉。ポートフォリオの味付けとしてなかなか面白い商品だと思います。とくにJPX日経中小型株指数をベンチマークにした点も評価できるのでは。というのも日本は新興市場を含む中小型株に投資する場合、銘柄のスクリーニングが絶対に必要だと感じていたからです。
2017年5月31日

金融庁さん、次は地方を回ってください



虫とり小僧さんからの告知がありましたが、5月29日に金融庁と個人投資家による意見交換会第2弾がありました。残念ながら今回は参加できませんでしたが、すでにいろいろなブロガーさんが報告の記事を書いてくれているので、今回もかなり盛り上がり、有意義な意見交換会となったようです。それで少し思ったのですが、いつも東京での開催というのはどうなんでしょうね。やはり地方在住者としては、「金融庁さん、次は地方を回ってください」と言いたい。やはり今も昔も運動というのは、地方をドサ回りしてこそ本物になるのですから。

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