
金融庁が発表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」は、不幸なことに趣旨の前提条件を説明した部分だけが“老後資金2000万円”問題としてクローズアップされてしまったことで、報告書をまとめた有識者が最も真剣に議論したことが世の中に伝わらないという残念な結果となりました。この報告書の主題は、タイトルが示すように高齢化社会において資産形成・管理はどうあるべきか、それを支えるプラットフォームである金融機関はどうあるべきかを問うているのです。なぜそのようなことを金融庁と有識者は議論したのか。それは、金融機関の振る舞い自体が日本人の資産形成を遅らせているという極めて厳しい現状認識があるからにほかなりません。そしてそれは決して金融庁や有識者の勇み足ではありません。実際に日本の金融機関は倫理観が磨滅してるのではないかと思わせるような実態があるのです。




