2017年2月19日

「ぼくのかんがえたさいきょうのとうしほう」には気をつけたい



投資の世界は基本的に不確実なものなのですが、それだけにかえって「少しでも有利な投資法を見つけたい」という気持ちになるのは人情というものです。ところがそれをこじらすと、だんだんと極端なことを言い出すのは、やはり人間の思考の悲しい性なのでしょう。投資の大原則は「分散」だということは分かっていながら、いつの間にか特定資産クラスへの集中投資が有利だと思い込んでしまう。さらにそれが高じると「●●に投資するのは無駄、間違い」とまで言ってしまう。でも、そういう極端なやり方は「ぼくのかんがえたさいきょうのとうしほう」ですよ。
2017年2月18日

まだまだ投資への抵抗感は強い―2017年2月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



SBI証券のプランで拠出している個人型確定拠出年金(iDeCo)の買付が約定しました。あいかわらず米国が牽引する形で株式相場も堅調なため、拠出開始来の累積リターンは+10.6%と再び二桁台に乗せてきました(2月18日現在)。今年1月から個人型確定拠出年金の加入対象者が大幅に拡大されたことで、そろそろ手続きも終わってiDeCoでの運用がスタートする人も多いのでは。私がiDeCoに加入したころは、本当にマイナーな存在だったのですが、いよいよ普及が本格化するように思います。ただ一方で、まだだまリスク資産への投資で年金を運用することへの抵抗感も強いように思います。
2017年2月17日

「ひふみ投信」を買う理由―日本の新興株への投資は実力のあるアクティブファンドを活用するしかない



私が購入を続けているアクティブファンド、レオス・キャピタルワークス「ひふみ投信」の藤野英人CIO(最高投資責任者)がテレビ東京の番組「カンブリア宮殿」に登場しました。ちょっと受益者を見世物的に描写する煽り気味の演出が不快だったけれど、「ひふみ投信」の魅力の一部は良く伝わったと思います。私がなぜ「ひふみ投信」を買っているのかというと、運用哲学が面白いことに加え、番組で紹介されていたように藤野さん自身が全国の企業を直接訪問する方法で投資対象銘柄を決定しているからです。日本の株式市場、とくに新興株においては、これは非常に重要なことなのです。私は、こと日本の新興株市場への投資に限ってはインデックス投資の手法は使いたくない。実力のあるアクティブファンドを活用するしかないと考えています。なぜなら、そこには日本の新興株市場が抱える特殊日本的問題があるからです。
2017年2月16日

相場のキャラクター変化で苦戦か―iTrust世界株式の2017年1月の運用成績



少額ですが保有・積立投資しているピクテ投信投資顧問のアクティブファンド「iTrust世界株式」の2017年1月次運用報告が出ましたので定例のウオッチです。iTrust世界株式の1月の騰落率は-1.09%、参考指数であるMSCIワールド・インデックスの騰落率は-0.06%でした。残念ながら1月は参考指数を大きくアンダーパフォームしています。どうも設定開始来、なかなか調子が上がってきません。あくまで個人的な印象ですが、相場のキャラクターが大きく変わる過渡期ではアクティブファンドはパフォーマンスが反転しやすい。これまでパフォーマンスが良かった銘柄が下落し、逆にパフォーマンスが悪かった銘柄が見直されるからです。2015年まで好調が続いていたiTrust世界株式のマザーファンドも、iTrust世界株式が設定された2016年からは不調続きなのは、この辺りに原因がありそうです。やはり昨年は相場のキャラクターが大きく変わる年だったということなのでしょう。
2017年2月14日

久しぶりにリバランスを実行―新たに「たわらノーロード新興国株式」を購入しました



年初にブログで書きましたが、通常の特定口座で積立投資しているインデックスファンドのポートフォリオ配分が目標ポートフォリオ配分から大きく乖離していました。

ちょっとリバランスが必要だ―2016年末の積立投資ポートフォリオ

このためめ久しぶりにリバランスを実行しました。ノーセルリバランスで済まそうかとも考えたのですが、それだと新規投入する資金がけっこう大きくなることが判明。あまり無理に資金を投入したくなかったので、今回はオーソドックスにオーバーウエイトになっている先進国債券インデックスファンドを一部売却し、アンダーウエイトになっていた新興国株式インデックスファンドを追加購入しました。若干の課税が生じますが、こればかりは仕方ありません。また、今回から新たに新興国株式インデックスファンドは「たわらノーロード新興国株式」を購入することにしました。
2017年2月13日

輝き始めた「受益者還元型信託報酬」―低コスト競争の次の焦点になるのでは



三菱UFJ国際投信が新規設定する超低コストインデックスファンド「eMAXIS Slim」について少し厳しい批評を書いてきましたが、実はこの商品には素晴らしいポテンシャルも秘められています。「eMAXIS Slim」の最大の特徴は「常に業界最低水準の信託報酬を追求する」ことです。しかし、あくまで他社の競合ファンドの信託報酬水準に横並びするだけで、主体的に最低水準を更新しようとはいないと見られててしまい、実際に私も最初はそう考えていました。ところが目論見書を読むと、なんと将来的には“常に単独で業界最低水準の信託報酬”を維持し続ける可能性があるのです。ポイントは「eMAXIS」シリーズに導入されている「受益者還元型信託報酬」の仕組みです。これまで「有名無実」などと冷笑されてきた仕組みが、ここにきて急速に輝き始めました。

関連コンテンツ