2017年2月17日

「ひふみ投信」を買う理由―日本の新興株への投資は実力のあるアクティブファンドを活用するしかない



私が購入を続けているアクティブファンド、レオス・キャピタルワークス「ひふみ投信」の藤野英人CIO(最高投資責任者)がテレビ東京の番組「カンブリア宮殿」に登場しました。ちょっと受益者を見世物的に描写する煽り気味の演出が不快だったけれど、「ひふみ投信」の魅力の一部は良く伝わったと思います。私がなぜ「ひふみ投信」を買っているのかというと、運用哲学が面白いことに加え、番組で紹介されていたように藤野さん自身が全国の企業を直接訪問する方法で投資対象銘柄を決定しているからです。日本の株式市場、とくに新興株においては、これは非常に重要なことなのです。私は、こと日本の新興株市場への投資に限ってはインデックス投資の手法は使いたくない。実力のあるアクティブファンドを活用するしかないと考えています。なぜなら、そこには日本の新興株市場が抱える特殊日本的問題があるからです。

そもそも私が「ひふみ投信」を購入するようになった理由のひとつが、自分のポートフォリオで新興市場銘柄までフォローした分散投資をやりたかったからというのがあります。新興株への投資は、企業の実態がよく分からず、研究が非常に難しいですから個別株に投資するという選択肢は初めからありませんでした。そこで新興株までフォローした投資信託を活用しようと思ったわけです。このとき、インデックスファンドを通じて新興株に投資するということはやりたくなかった。なぜなら、日本の新興株市場には「ハコ企業」という問題があるからです。

ある程度株式投資に詳しい人なら自明のことですが、「ハコ企業」というのは、仕手筋などに乗っ取られた上場企業のこと。市場を通じて素人投資家から資金を巻き上げる器(箱)として利用されていることからハコ企業と呼ばれています。例えば「FACTA」の次の記事などは、いかにも「FACTA」らしい筆致でハコ企業を解説しています。

「ハコ企業」の相棒逮捕で鬼の居ぬ間の猫ババ?(FACTA ONLINE)

さらにインターネットの世界は便利なもので、ちょっと調べればもっとエゲツナイ話がいろいろと出てきます。例えばTwitterで適時開示関連のツイートといえばこの人、たにやんさんの「たにやんのブログ」なんかは非常に参考になります。ほかにも「論評」のような暴露サイトもあって、どこまで本当なのか話半分で聞くとしても、少なくとも日本の新興株市場は魑魅魍魎なのだということだけは分かります。

実際に90年代から2000年代初頭の日本の新興市場を知っている人なら、プライムシステムとかオーベンとか懐かしい名前を思いだす人もいるかもしれません。最近でもグローバルアジアや石山ゲートウェイといった名前を見ると、つい失笑してしまう人も多いことでしょう。それぐらい日本の新興株市場はだらしがない。

私は、こういうだらしがない市場に対してインデックス投資という手法は好ましくないと考えています。なぜなら新興株市場のインデックスは東証マザーズ指数にしろ日経ジャスダック平均株価にしろ、基本的に上場銘柄すべてが組み込まれています。このため新興株市場に対してインデックス投資をすると、ウエートの大小は別にして、結果的にハコ企業に資金を投じることになる。それは単に業績が低迷している企業に投資するのとは訳が違います。下手をすると一方的に資金をかすめ取られる危険性すらある。それは避けたいのです。

だから、日本の新興株に投資するなら投資信託を使うとして、インデックスファンドではなく実力のあるアクティブファンドを通じてきちっと銘柄選択してもらう必要がある。そう考えていた時に、たまたま草食投資隊のセミナーで「ひふみ投信」の藤野さんと出会いました。幸運なことにセミナー後の懇親会で席が隣になり、かなり突っ込んだ意見交換もできたことから「このファンドだ!」と思ったのです。

藤野さんのように地道に全国も回って、直接に企業経営者と面談することで投資対象を決定するという方法は、ある意味でアクティブファンドの理想でもあります。そういうところが「ひふみ投信」の魅力なのですが、さらに現実的な側面として新興株に投資する場合、やっぱり企業のトップに直接会うことは絶対に必要。そうやって経営者がちゃんとした人物なのかを確認することでハコ企業の罠にはまることを避ける必要があるからです。

もちろん、藤野さんや「ひふみ投信」が全くの聖人君子で、完全にきれいごとだけの運用を行っているとは思っていません。やはり、日本の新興株市場のだらしなさに付き合わざるを得ない面がありそうです。実際に最新の運用報告書(全体版)を見ると、マザーファンドの保有銘柄の中にはフィスコとかSJIといった、かなり危険な香りのする銘柄が含まれています。ただ、こういった銘柄を抱えながら、日本の新興株市場というジャングルで、どういったサバイブを見せてくれるのかを見るのも楽しいものです。この辺りも含めて、私がもっとも楽しみながら購入を続けているファンドが「ひふみ投信」なのです(ただし、あくまでサテライトポートフォリオなので投資額は少額だけですよ。アクティブファンドへの投資は、それこそ藤野さんがよく言うように「手に汗握らない程度の金額でやる」ことをお勧めします)。

【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、カブドットコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。

また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券のiDeCoは手数料の安さや低コストインデックスファンドをそろえた商品ラインアップが素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力のひとつです。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン
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