2016年10月7日

最もコストの低い商品を提案することがフィデューシャリー・デューティーを遵守することになる



世界最大級のETF運用会社といえば、「iShares」シリーズを展開する米国のブラックロックです。そのブラックロックが、主力ETFであるiSharesコア・S&P500 ETF(IVV)とiShares・コアUSアグリゲート・ボンドETF(AGG)の経費率(信託報酬に相当)を引き下げるそうです。その背景が、なかなか興味深い。年金運用を管轄する労働省のフィデューシャリー・デューティー(受託者責任)に関するルールが2017年4月から変更されることが理由だそうです。

世界最大級のETFが運用報酬の値引き競争 新ルールで(ETF GateWay)

さすが米国は立派だ。これは日本の行政も大いに見習って欲しいところです。
2016年10月6日

SBI証券が個人型確定拠出年金(iDeCo)にDCニッセイ日経225インデックスファンドAやiFree NYダウ・インデックスを追加



またまたSBI証券が個人型確定拠出年金(個人型DC、愛称:iDeCo)で攻勢をかけてきました。11月8日から、ニッセイアセットマネジメントが新規設定した超低コストインデックスファンド、DCニッセイ日経225インデックスファンドAとDCニッセイJ-REITインデックスファンドA、さらに大和証券投資信託委託の超低コストインデックスファンド、iFree NYダウ・インデックスをiDeCoにラインアップします。

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の運用商品拡充のお知らせ~「DCニッセイ日経225インデックスファンドA」などの国内最低水準の低コストインデックスファンドを追加~(SBI証券)

日経225やJ₋REITに投資するインデックスファンドは、すでにプランに存在するのですが、商品が重複するのもお構いなしに徹底的に低コスト商品を追加してきます。iDeCoは新規参入する楽天証券のプランが運営管理手数料の安さと低コスト商品のラインアップで注目されているのですが、SBI証券お得意の“後出しジャンケン”で大反撃が続いているわけです。
2016年10月5日

インデックスを凌駕する素晴らしいパフォーマンス―ひふみ投信の2016年9月の運用成績



ひふみ投信の8月次運用報告書が出ました。2016年9月の運用成績は騰落率が+4.9%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+0.3%でしたから、9月は指数を大きくアウトパフォームしました。また、9月30日で第8期(2015年10月1日~2016年9月30日)は決算となります。ひふみ投信の第8期の騰落率は+7.2%。TOPIX(配当込み)の騰落率は-4.2%ですから、インデックスをはるかに凌駕する素晴らしいパフォーマンスだったことになります。第8期は参考指数の騰落率がマイナスになるなど極めて厳しい相場環境でしたが、そこでこの成績とは恐れ入りました。まさに「守りながらふやす運用」を実現してくれました。本当に脱帽です。やはりインデックスを上回るアクティブファンドは確実に存在するということを今期も証明したわけです。なお、9月30日段階での純資産残高は331.4億円(前月は311.7億円)、受益権総口数は10,019,267,515口(前月は9,886,224,211口)となりました。あいかわらず受益者の信頼が厚く、安定した資金流入が続いています。しかし、これだけ素晴らしいパフォーマンスを見せつけられると、資金が流入するのもむべなるかなです。
2016年10月4日

投資している男は本当にモテるのか



三井住友アセットマネジメントのwebサイトにマイナビニュースとのタイアップ企画記事が掲載されているのですが、読んでみていろいろ複雑な気持ちになりました。

外見重視の時代は終わった!?今モテるのは資産形成ができる男!(三井住友アセットマネジメント)

しょせんはマーケティング記事ですから、話半分で聞いておけばいいのですが、それでも気になるのは、はたして本当に投資している男はモテるのかということ。うーん、現実は厳しいよ。まだまだ投資に理解のある女性は、そんなに多数派ではないはず。やっぱり「投資=ギャンブル」とか、「投資は怖い」という感覚が、男女ともに強いです。婚活中の私が言うのだから、間違いない。
2016年10月3日

投資で最も大切なことはリスク資産と無リスク資産のウエート管理



定期的に日本では投資ブームが起こるのですが、なかなか定着しません。とくに長期投資は相場環境が悪くなると、すぐに退場者が出て「やっぱり投資は難しい」という話になってしまいます。なぜ投資が難しいのでしょうか。それは「投資は余裕資金でやらなければならない」という大原則の意味を厳密に捉えていないからでしょう。これは心構えの問題ではありません。もっと厳密にリスク資産と無リスク資産のウエートを管理し、常にリスク資産のウエートが自分のリスク選好とリスク許容度の範囲内に収まるようにコントロールしなければならないということです。実際、私はリスク資産のポートフォリオ配分などはかなり大雑把な管理しかしていませんが、リスク資産と無リスク資産のウエート管理には常に気を配っています。そして、これさえしっかりとできていれば多少の含み損も気になりません。そうなれば、投資はぜんぜん怖くなくなる。それこそ投資したことなんか忘れて、南の島にでも遊びに行けるのです。

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