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2020年7月21日

“コロナ・ショック”でもiDeCo加入者は増え続けている―2020年7月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



早いものでもう7月も下旬です。今年は年明け早々から新型コロナウイルス感染症のパンデミックと各国でのロックダウンや行動制限実施など異常事態が続いたことで、なんだかわけがわからないうちに時間が過ぎていくような感覚に襲われています。“コロナ・ショック”で株価も大暴落したのに、こちらもなんだかよくわからないうちに回復しているのですから不思議なものです。このほどSBI証券のオリジナルプランで拠出・運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)の7月の買付(6月拠出分)が約定しているのですが、これも累積損益率は7月19日段階で+12.6%と順調に回復しました。そしてなにより、“コロナ・ショック”もなんのその、iDeCoの加入者も順調に増加が続いています。これは非常に象徴的な現象に感じました。

SBI証券のiDeCoオリジナルプランで買付けたファンド・商品は以下の通りです(カッコ内は信託報酬)。いつも通りのポートフォリオとなっています。

【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoオリジナルプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.131%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.104%程度)
「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」(0.14%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.34%)
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」(0.27%以内)
「あおぞらDC定期」

評価額は、ほぼ“コロナ・ショック”前の水準にまで戻りました。結局、“コロナ・ショック”でもとくに動かずにいつも通りに積立を継続したことが資産回復の一番の早道だったことになります。これは以前にも書きましたが、もともとiDeCoは機動的な売買ができない仕組みなのでバイ&ホールド戦略に徹するしかないのですが、そういったiDeCoの特徴が今回は良い方に働いています。

もう一つ注目したいのは、“コロナ・ショック”を経てもiDeCoの加入者は順調に増加が続いているということです。モーニングスターによると、5月末段階でiDeCoの加入者は160万人を超えたそうです。

iDeCoの5月の新規加入者は約2.2万人で前年同月比5.3%増、加入者総数160万人突破(モーニングスター)

これは言い換えると、たとえ“コロナ・ショック”のような大暴落があっても安定的に資金を投じ続ける投資家が増加することを意味します。これは運営管理機関である金融機関やファンドの運用会社にとっても無視できない市場です。先日、インデックスファンドへの資金流入が増加しているということを紹介しましたが、その一翼を担っているのがiDeCoだということです。iDeCo加入者の増加という現象もまた、金融機関にとってインデックス投資や積立投資がますます軽視できなくなることを意味していると言えるでしょう。

では、なぜiDeCoの加入者は増加の一途なのでしょうか。これもまた答えは明白です。先日もこのブログで書いたように“分かっている人は既に行動している”ということです。

【ご参考】
iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン楽天証券確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プラン

iDeCoは公的年金を補完する制度ですから、これを活用する前提として日本の公的年金制度について勉強することを強くお勧めします。この点に関しては、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障』が最良にして必読の入門書です。このほど、三訂版『ちょっと気になる社会保障 V3』が刊行されました。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。家計管理から貯蓄・投資、公的年金やiDeCo・つみたてNISA活用までトータルに解説している竹川美奈子さんの『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』も老後資金について“自分ごと”として考えるための方法論を丁寧かつ詳細に論じた優れた入門書です。



iDeCoは制度がやや複雑なので加入を検討する場合は解説書を読んで研究することもお勧めします。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。





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