2018年12月6日

年間配当収入が20万円を超えてくると見える世界が変わってくる



私はインデックスファンドの積立投資と同時に長期保有を前提とした個別株投資もやっています。なので毎年、この時期になると中間配当がどんどんと振り込まれてきます。どうやら今年は年間の配当収入が20万円を超えそうです。さすがに年間の配当収入が20万円を超えてくると、見える世界が変わってきました。やはり株式というのは永久保有することで、配当金も永久に貰い続けるということが非常に魅力的に感じるようになるのです。

私の個別株投資は、祖父から贈与された電力株を保有しているところから始まり、インデックス投資を始めてからもサテライトポートフォリオとして大きな株価下落があったときなどに押し目を拾う形で続けてきました。最近は日本企業の業績好調を背景に増配も相次ぎ、想像以上に配当収入が大きくなっています。このため今年は配当収入だけで20万円を超えることがほぼ確実です。

さすがに年間20万円を超える配当収入があると、感じ方も変わってきます。なにしろ毎月2万円程度のプラスのキャッシュフローがあるのと同じことですから。現在のように給与収入がなかなか増えにくい時代では、この毎月2万円相当のプラスのキャッシュフローというのは無視できない大きさがあります。それこそ消費行動に影響を及ぼすぐらいでしょう。

このため最近、ますます「個別株は永久保有だ」という感覚が強まりました。永久保有することで配当金も永久に貰い続けようということです。そしてリタイア後のことを考えても、インデックスファンドの積立投資と個別株の永久保有の両方をやるというのは、かなり有効な方法では。リタイア後は、公的年金+インデックスファンドの取り崩し+配当収入という形のキャッシュフローを構築できるからです。

もちろん個別株は個別企業のリスクを負いますから、大幅な株価下落や減配・無配転落の危険性も少なくありません。それが心配なら、やや配当利回りは低下しますが、ETFを使ってもいいでしょう。ETFなら個別企業リスクは分散効果で大幅に減少しますし、その上でファンドが保有する資産からのインカムゲインはきちんと分配金という形で支払われます。

若いうちは、どうしても福利効果の最大化や課税繰り延べ効果を意識して配当金や分配金に対してやや冷ややかな姿勢をとりがちです。しかし、キャッシュフローの観点から投資を考える場合、配当金や分配金には非常に大きな意味があります。なにより、きちんとした配当金・分配金なら、どれだけ受け取っても元本の株数や口数は減りません。それは投資対象が存在し続ける限り、永久に投資による利益を享受し続ける権利を持つということです。

こう考えると、やはり個別株を永久保有するというのは非常に魅力的。なにもリスク資産を売却して取り崩すことだけが長期投資の出口戦略ではないはずです。

【関連記事】
どんどん増える配当金収入―日本も恐るべき格差社会に突入している
「日本経済新聞」電子版にインタビューが掲載されました

関連コンテンツ