2019年6月25日

手遅れだけど手遅れにならないために―今月の積立投資(2019年6月特定口座)



6月もあとわずかです。今月は胆石性胆嚢炎のため入院・手術するなどプライベートで大変な月でした。それでも淡々と投資を継続できるのが自動積立の強みです。一方、入院中にニュースを見ていると、世の中はいわゆる“老後資金2000万円報告書”による年金騒動。なんともバカバカしい話です。いつの時代も老後資金を自分で用意するのは当たり前の話。いまごろ何を言っているのだろうというのが正直な感想です。たしかに今まで資産形成をしていなかった人からすれば「いまさら言われても、もう手遅れだ」と思ってしまうのかもしれません。実際に手遅れなのかもしれません。しかし、手遅れだけど手遅れにならないようにすることも資産形成の意義なのです。
2019年6月24日

『近代中国史』―“人民の社会”中国の社会経済構造の本質



米中貿易摩擦が一段と激しくなる中、日本人だけでなく欧米人も中国に関して理解不能な点が多々あることが明確になりました。知的所有権の問題や遵法精神についてなど中国と欧米(と日本)は、どうも考え方が根本的に異なるように思え、中国を理解することを難しくします。なぜ中国の社会を理解することが難しいのか。最近、岡本隆司『近代中国史』を読んで、その疑問が氷解しました。中国においては、「国家」や「社会」なるものの意味が、欧米や近代以降の日本が理解している“近代的”な「国家」や「社会」と根本的に異なるのです。そこには伝統中国社会の極めて特異な社会経済構造があります。
2019年6月22日

金融機関の振る舞いが日本人の資産形成を遅らせている



金融庁が発表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」は、不幸なことに趣旨の前提条件を説明した部分だけが“老後資金2000万円”問題としてクローズアップされてしまったことで、報告書をまとめた有識者が最も真剣に議論したことが世の中に伝わらないという残念な結果となりました。この報告書の主題は、タイトルが示すように高齢化社会において資産形成・管理はどうあるべきか、それを支えるプラットフォームである金融機関はどうあるべきかを問うているのです。なぜそのようなことを金融庁と有識者は議論したのか。それは、金融機関の振る舞い自体が日本人の資産形成を遅らせているという極めて厳しい現状認識があるからにほかなりません。そしてそれは決して金融庁や有識者の勇み足ではありません。実際に日本の金融機関は倫理観が磨滅してるのではないかと思わせるような実態があるのです。
2019年6月20日

世界経済と株式市場は一段の悪化か―「iTrust世界株式」の2019年5月の運用成績



サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2019年5月次運用報告が出たので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の5月の騰落率は-7.33%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は-6.36%でした。4月までは3カ月連続で参考指数をアウトパフォームしていましたが、一転して5月は大幅なアンダーパフォームとなってしまいました。やはり米中貿易戦争激化による悪影響を強く受ける結果となっています。先行きに関してもピクテの見方はかなり悲観的になっており、世界経済と株式市場は一段の悪化懸念が高まっているとしています。
2019年6月19日

iDeCoは公的年金の受給年齢繰り下げ戦略にも活用可能―2019年6月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



6月は胆石性胆嚢炎のため入院・手術したりと大変な月でした。こういう時こそ積立投資の威力が発揮されます。SBI証券のオリジナルプランで拠出・運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)の6月の買付(5月拠出分)が約定しました。iDeCoは金融庁が発表したいわゆる“老後資金2000万円”報告書でも言及されている老後に向けた自助努力の有力なツールです。例えば公的年金の受給年齢繰り下げ戦略にもiDeCoが活用できるのではないかということを考えています。
2019年6月17日

公的年金に不安を感じるなら「ねんきんネット」で受給見込額を試算しよう



年金デモが実施されるなど、ここにきて公的年金への不安が再び高まっています。なぜ、これほどまで公的年金に対して不安を感じるのか。その最大の要因は、自分がリタイアした時、いったいどれだけの金額を受給できるのか分からないからでしょう。そこで、公的年金に不安を感じるならば、まずは日本年金機構が運営している「ねんきんネット」を使って自分の年金受給額を概算することをお勧めします。おおよそでもいいから自分の将来の受給額が分かれば、いろいろな対策を立てることもできます。そうすれば少しでも不安が解消されるはずです。

関連コンテンツ