サテライトポートフォリオで少しだけ保有しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2025年8月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2025年8月の騰落率は-1.43%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+0.97%でした。残念ながら参考指数をアンダーパフォームしています。ここにきて好調な相場が続いていますが、ピクテは日本株に関しては「買われ過ぎ」と指摘しているのが気になります。
8月は、米国の雇用統計が予想を下回ったことで株価も下落しましたが、その後は利下げへの期待や好調な企業業績を背景に株価も回復しました。業種別では、コミュニケーション・サービス、素材、一般消費財・サービスなどが相対的に大きく上昇しました。一方、公益事業は下落、資本財・サービスや不動産なども相対的に小幅な上昇にとどまっています。
そて、今後の見通しに関してピクテは、「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」9月号では「株式市場は再びゴルディロックス相場の様相を呈しています」と指摘しています。米国経済の減速懸念が後退する一方、雇用統計の軟調から利下げされるなどが相場を下支えしています。また、引き続き新興国株式に投資妙味があるという判断も継続しています。
ただ、少し気になる指摘も。最近の株式市場の上昇に対して投資家のセンチメントやポジションに過度の楽観はないとしているのですが、明らかな例外が日本株。「買われ過ぎの状態にある」と見ています。このあたりの判断が今後どうなるのか、注視する必要がありそうです。