いよいよ9月も終わり、2025年も終盤に向かいます。9月の積立投資の定例報告です。今年も“トランプ関税ショック”などいろいろな材料に株式相場も翻弄されていますが、いまのところ総じて堅調に推移しています。そんな中、ボラティリティの高い市場の中にあって日本の個人投資家は比較的冷静で堅実だという指摘がありました。
SBI証券で9月に購入したのはいつも通り以下のファンド。このうち、「ニッセイグローバルリートインデックス<購入・換金手数料なし>」はVポイントを使っての少額購入。以前からやっている「クレカのポイントで世界の不動産に投資する」という夢のある企画です。
【NISA口座(つみたて投資枠)】
「ニッセイ外国株式インデックスファンド〈購入・換金手数料なし〉」
(信託報酬:税抜0.0899% 信託財産留保額:なし)
【特定口座】
「ニッセイグローバルリートインデックス<購入・換金手数料なし>」
(信託報酬:税抜0.27% 信託財産留保額:なし)
さて、NISA制度の効果もあって日本でも積立による長期投資の認知度が高まってきましたが、このほどフィデリティ・インターナショナルが日本を含むアジア6カ国・地域の個人投資家約6500人を対象に実施した投資計画・投資行動に関する調査がなかなか興味深い結果となっています。
これによると、2025年上半期はボラティリティの高い相場が続いたにも関わらず、日本の個人投資家は他の国・地域の個人投資家と比べて「現在の投資計画は変更しない」と答えた割合が最も高く、ポートフォリオのチェックの頻度も「従来と変わらない」と答えた人の割合が最も高くなっています。また、日本の投資家の約6割が「5年以上」の投資期間を想定しており、投資目的として「長期の資金積立て」が最多(51%)。期待リターンについても4割強が「5%以下」と控えめで、、全体平均は6.8%。極端なハイリターンを狙う投資家は少数派です。
こうした結果を受けてフィデリティ・インターナショナルは「今回の調査から、日本の個人投資家は控えめながらも堅実な投資行動を取っていることが明らかになりました」と結論付けています。
一方、ファイナンシャル・ゴール達成への自信は33%と、日本の個人投資家はアジア太平洋地域で最も低い。これに対してフィデリティ・インターナショナルは「物価高や賃上げの恩恵が実感しづらい現状が、投資家心理に影響を与えていると考えられます」と分析しているのですが、加えて日本ではバブル崩壊以後、長らく株価が低迷し、投資による成功体験が不足していることが理由ではないでしょうか。
ただ、こうした状況も今後、かなり変わってくるように感じます。早くから積立投資などを実践してきた人の中には積立投資歴が15~20年を超える人もだんだんと出てきました。そういった人は、近年の株価上昇で資産額が大幅に増加しているはずです。そういった“成功体験”がポツポツと語られ始めたことで、ファイナンシャル・ゴール達成へのイメージも徐々に変化していくのでしょう。
いずれにしても日本の個人投資家は冷静で堅実。いまだに「株式投資など所詮はギャンブル」などと言って株式による資産形成・資産運用をクサす人が一定数いるのですが、もうそういう浅薄な意見が意味をなさいほどに、日本の個人投資家は先を進んでいるということが今回の調査から分かるのでした。