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2025年7月28日

落ち着きを取り戻した株式市場―「iTrust世界株式」の2025年6月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ保有しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2025年6月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2025年6月の騰落率は+4.83%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+4.57%でした。6月は参考指数をアウトパフォームしています。ここにきて株式市場も落ち着きを取り戻しつつあることが堅調な運用につながっているようです。

6月は、米国の主要経済指標が思わしくなかったことから、米国の利下げ期待が高まり、上昇基調で推移しました。その後、中東情勢の悪化などで一時軟調となりましたが、下旬に入ると半導体関連企業の好決算などを材料として再び上昇に転じて月を終えています。

米国や欧州の利下げ期待に加えて半導体関連企業の好調が好材料となり、ここにきて株式式場も落ち着きを取り戻しつつあります。ピクテも「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」7月号で市況の改善を認識しており、これまでアンダーウェイト推奨だった株式をニュートラル推奨に引き上げました。

とくに期待しているのが新興国です。経済指数はアジア、ラテンアメリカ、、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)いずれも堅調に推移しており、バリュエーションも割安水準。最近のドル安傾向も新興国への資金流入の追い風となります。

また、レポート発行段階では織り込まれていませんが、ここにきてベトナムやインドネシアといった新興国と米国の関税交渉も一部でまとまり始めました。依然として関税による経済への悪影響は避けられないでしょうが、少なくとも最悪の状況は回避できるのではといった感触が強まっているように感じます。そういった材料も、今後の株式市場にどのように織り込まれていくのか注目でしょう。

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