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2025年6月28日

米国の政策に翻弄される―「iTrust世界株式」の2025年5月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ保有しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2025年5月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2025年4月の騰落率は+6.8%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+7.1%でした。わずかに参考指数をアンダーパフォームしています。ここにきて株価は回復基調が続いていますが、引き続き米国の政策に翻弄される展開が予想され、ピクテも警戒感を強めています。

5月は米国の関税政策に対する各国との交渉への期待感が高まったことや、各種経済指標は堅調だったこと、ハイテク関連企業の決算が好調だったことなどを背景に株価は上昇基調で推移しました。特にマイクロソフトやエヌビディアといった銘柄が相場をリードしています。

ただ、依然として株式市場にとって不安要素が少なくありません。やはり関税に代表される米国の経済政策に翻弄される相場がしばらく続くことになります。このためピクテも「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」6月号で株式のアンダーウェイト推奨を維持するなど慎重な姿勢を継続しています。

そんな中、ピクテが期待しているのが新興国株式です。中国は景気刺激策を続けており、その効果が期待できるとのこと。また、中国の消費回復は周辺の新興国にも好影響となって波及すると見られています。このためピクテは新興国株式をオーバーウェイト推奨としています。

とはいえ、キャッシュのオーバーウェイト推奨を継続していますから、やはりしばらくは保守的なポートフォリオで市場に臨むべきなのでしょう。最近の株価上昇で安心しすぎないことが大切ということです。

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