2020年3月23日

暴落を利用してポートフォリオの整理整頓―旧世代のインデックスファンドを売却します



現在のように株式市場が暴落したからといって、積立投資家はむやみやたらに動くとあまり良い結果にならないということはこれまでもブログで何度か指摘してきました。とはいえ、ついつい動きたくなるというのも投資家の悲しい性というものでしょう。そこで今回のような相場暴落を利用して、ぜひやりたいのがポートフォリオの整理整頓です。つまり、かつて積立購入していたけれども、現在では信託報酬が割高になってしまった保有ファンドを売却し、よりコストの低いファンドに乗り換えるのです。含み益がなくなった段階でこれを行えば、余計な課税コストを回避できる上に今後のトータルコストも低減できます。

インデックスファンドはここ数年で驚異的に信託報酬が下がりました。このため多くのインデックス投資家は、より低コストのファンドに積立商品を変更する経験をしていることでしょう。言い換えると、やはり多くの積立投資家は、いまではコストが割高になってしまった旧世代のインデックスファンドを保有していることになります。

本来であれば古いファンドは売却した上で、より低コストなファンドにスイッチングした方がトータルコストは下がるのですが、やはりここ数年は好調な相場が続いたことで、以前に積み立てていたファンドはそれなりに含み益があります。これを売却してしまうと余計な課税コストかかるため、どうしてもファンドの乗り換えに躊躇してしまうのです。

ところが今回の“コロナ・ショック”で、古い保有ファンドの含み益がきれいになくなっています。こうなると売却しても課税は発生しません。だったらこの機会にコストが割高になった旧世代のインデックスファンドは売却した上で、いま積み立てている超低コストインデックスファンドを同じ金額だけ購入しようということになります。

そんなわけで今回の暴落を利用してポートフォリオの整理整頓を実施することにしました。例えば「eMAXIS新興国株式インデックス」や「SMTグローバル株式インデックス・オープン」といったかつて定番中の定番ファンドをけっこう保有しているのですが、これらを売却して同じ金額で「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」と「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」を購入することにしました。これによりトータルコストは半分以下になります。

相場の先行きあれこれ考えながら、追加投資しようか、あるいは投資額を減額しようかと悩むぐらいなら、まずがファンドの乗り換えを実施してポートフォリオを整理整頓することをお勧めします。なぜなら、買い増し、あるいは買い控えいずれも効果は未知数ですが、低コストファンドへのスイッチングによるトータルコストの低減という効果は“確実”だからです。

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