2019年7月20日

老後資金、分かっている人は既に動いている―2019年7月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



SBI証券のオリジナルプランで拠出・運用している個人型確定拠出年金(iDeCo)の7月の買付(6月拠出分)が約定しました。iDeCoは老後資金の準備のための有力なツールです。最近は、いわゆる“老後資金2000万円問題”で再び老後資金についての関心が高まっていますが、そういった問題に対して分かっている人は既に動いているのです。

SBI証券のiDeCoオリジナルプランで買付けたファンド・商品は以下の通りです(カッコ内は信託報酬)。

【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoオリジナルプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.131%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.104%程度)
「野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)」(0.21%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.52%)
「三井住友・DC外国リートインデックスファンド」(0.27%以内)
「あおぞらDC定期」

7月18日段階での拠出開始来運用益は+13.8%となり、前月から増加しました。日本株は依然としてヨコヨコの展開ですが、米国株を中心とした先進国株式が大きく上昇し、リターンを押し上げました。やはりホームカントリー・バイアスを排しての国際分散投資というのは非常に重要だということが分かります。

さて、iDeCoは60歳まで原則として換金できませんから、文字通り老後資金作りのための税制優遇制度です。最近は金融庁の報告書をきっかけに老後資金の準備に関しる関心が高まっていますが、そのためにも利用を検討すべき制度でしょう。この点に関してFPの山崎俊輔さんが分かりやすい解説を書いていました。

老後2000万円超え iDeCoなど「ご三家」でめざす(NIKKEI STYLE)

老後資金がどれだけ必要なのかは個々人のライフスタイル次第ですから、一概にいくら必要かを明確にはできません。しかし、“余裕”のある老後のためには、やはり自助努力による準備が必要だということは世界共通。そして、政府もそのための優遇制を様々な用意しており、iDeCoはその重要なツールの一つとなります。そして、こうした“事実”を知っている人は、既に動いているのです。

iDeCoの加入者総数125万人を突破、5月の新規加入は10連休等の影響で低水準(モーニングスター)

iDeCoの加入者は既に125万人を超えています。月によって浮き沈みはあるもの新規加入者数が右肩上がりで増加していることに注目してください。日本人は人前でお金について話すことを好まないので目立ちませんが、じつは将来のためにコツコツと準備している人が確実に増えている。これもまた一つの“現実”です。

日本に限らず老後資金に対する不安というのは世界共通の不都合な“現実”です。一方、そういった不安に対して着々と準備を進めている人がいることも“現実”です。人は誰しも“現実”からは逃れられません。その中で、どのように“現実”的な行動を選択するのかが問われているといえるでしょう。

【ご参考】
日本の公的年金制度について勉強するなら、権丈善一先生の『ちょっと気になる社会保障 増補版』が最良の入門書です。また、iDeCoも含めて現在の公的年金制度を徹底的に利用するための戦略書として田村正之さんの『人生100年時代の年金戦略』が非常に網羅的にまとめられていてお勧めです。



iDeCoに加入する場合、金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なることに注意が必要です。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券セレクトプラン、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン楽天証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プラン

ただ、iDeCoは、やや制度が複雑なので解説書を読んで研究するのも良いでしょう。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。





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