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2019年7月27日

資産形成への自助努力は世界共通の問題―今月の積立投資(2019年7月特定口座)



ようやく梅雨も明けて夏らしい天気になってきました。8月になればお盆休みもあるので、いまから予定を立てようと思います。さて、7月もインデックスファンドの積立が約定しました。個人型確定拠出年金(iDeCo)と合わせて、これは将来の自分に対する“仕送り”です。そして、こうした自助努力の必要性というのは、別の日本人だけの問題ではありません。資産形成への自助努力というのは、世界共通の問題なのです。

今月買付けたファンドは基本的にいつもの通りですが、7月は自由積立サービスを使って「ひふみ投信」を買い付ける月でした。

【特定口座(SBI証券)】
「ニッセイ日経225インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.25% 信託財産留保額:なし)
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.0999% 信託財産留保額:なし)
「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」
(信託報酬:税抜0.189% 信託財産留保額:なし)
「Funds-i新興国債券・為替ヘッジ型」
(信託報酬:税抜0.6% 信託財産留保額:0.3%)
「世界経済インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.5% 信託財産留保額:0.1%)
「iTrust世界株式」
(信託報酬:税抜0.89% 信託財産留保額:なし)
【直販投信】
「ひふみ投信」
(信託報酬:税抜0.98% 信託財産留保額:なし)

今月から「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」の信託報酬が引き下げられ、ついに0.1%を切る水準になりました。私は積立設定しているファンドをあまり変更しないタイプなので現在でも旧世代のインデックスファンドをいくつか購入し続けているのですが、さすがにこうやって並べるとコスト差が大きくなっています。そろそろの全体的な乗り換えを検討するべきかもしれません。

さて、これまでマイナーだったインデックスファンドの積立投資ですが、少しずつ広がりを見せているようです。とくに、いわゆる“老後資金2000万円”問題がクローズアップされてから、iDeCoや「つみたてNISA」の口座開設が急増しているそうです(参考「老後資金作りに不可欠 イデコやNISA口座開設が急増」NIKKEI STYLE)。これは前にも書きましたが、声高に主張しないだけで、分かっている人は既に動いているとうこと。世の中、そんなもんです。

もっと言うと、そもそも将来の生活に向けた準備として資産形成で自助努力が求められているのは、なにも日本人だけではありません。これはもう、先進国共通の課題です。FPの山崎俊輔さんが次のような記事を書いていました。

老後2000万円、自助努力は先進国共通 未来に仕送り(NIKKEI STYLE)

山崎さんが指摘するように、先進国のほとんどが老後に向けた公的年金制度の維持に努めると同時に、自助努力を促す政策を推進しています。まさに「公的な年金制度と自助努力の組み合わせで老後をデザインするアプローチはグローバルスタンダード」なのです。なぜそういった政策を推進するのかといえば、それは従来は家庭内で行われていた世代間扶養を「社会化」することで共同体としての持続性を高めるためです。山崎さんの次のような指摘は非常に重要な論点を含みます。
今は公的な社会保障制度の充実により、家庭内の世代間扶養の負担は大きく軽減されました。もし公的な肩代わりがなかったら、長寿化に伴い長期に扶養する必要があったでしょう。また、少子化が進んだことで子1人で両親を支えることも多くなり、負担は過重なものとなっていたに違いありません。それに未婚者や子がいない夫婦は家庭内の世代間扶養を受けられません。
だからこそ基礎的な生活の支出を公的年金でまかないながら、プラスアルファの部分を自助努力で補う。それが「将来の自分への仕送り」です。まさに社会は公助、共助、自助の組み合わせによってでしか維持できないということです。そして、こうした問題は先進国だけの問題ではありません。新興国もまた同じ道をたどろうとしています。最近、次のようなニュースを見かけました。

中国の年金積立金「2035年に枯渇」 長期試算に衝撃(日本経済新聞)
「年金制度が崩壊したということですか?」韓国人が“2000万円問題”に大注目の理由(文春オンライン)

中国や韓国など新興国の人も老後資金について大いに悩んでいるのです。新興国では依然として老後の生活は家庭内の世代間扶養によってまかなわれるケースが多い。しかし、やはりそれでは社会が成り立たたなくなっています。だから新興国も公的年金など社会保障制度を整備しようとしています。そのモデルとなるのが、日本を含めた先進国の社会保障制度です。やはり「公的な年金制度と自助努力の組み合わせで老後をデザインするアプローチはグローバルスタンダード」の方向に進まざるを得ないでしょう。資産形成への自助努力は世界共通の問題なのです。

だから、日本で将来に向けて積立投資など自助努力をするというのは、まさにグローバルスタンダードな方法を実践しているにすぎません。それは特別なことではない。しかし、先進的な行為であることもまた事実なのです。

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【ご参考】
積立投資についての入門書としては、カン・チュンドさんの『忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術』と星野泰平さんの『終わりで大きく儲かる「つみたて投資」』、そして水瀬ケンイチさんの『お金は寝かせて増やしなさい』が参考になります。ぜひ参照してみてください。

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