2018年11月13日

新居探しで掘り出し物を見つけたと思ったら盛大に事故物件だったでござる



来年2月の結婚するので、ただいま新居探しの真っ最中です。最近は便利な世の中で、インターネットを使うことで個人でもいろいろな物件の情報を検索することができます。いろいろなサイトを使って希望の条件に合う物件を探していたところ、とても魅力的な物件を発見。これは掘り出し物だということですぐに仲介業者に照会しました。内見もできるということで仲介業者を訪問したのですが、そこで衝撃の事実が。仲介業者が正式に管理会社から取り寄せた物件資料の備考欄には、小さな文字で「心理的瑕疵あり」の文字。盛大に事故物件だったでござる。

今回見つけたのは3LDK、60㎡の物件です。立地は大阪メトロ御堂筋線の新大阪駅から徒歩10分。築年数も浅く、室内の設備はフル装備でした。これで賃料は管理費込みで8万円。しかも敷金1カ月・礼金なし。これは掘り出しものということで、さっそく内見を申し込んで彼女と不動産仲介業者に出かけることに。お店に入ると人当たりのいい担当のお兄さんが出てきて、説明が始まります。

物件の内容から見て割安であることは間違いないということで盛り上がったのですが、最後にひとつだけ気になる点があるという報告が。管理会社から出ている物件資料の備考欄に「心理的瑕疵あり」の文字が。この段階で「あ!」と思ったのですが、担当のお兄さんは「心理的瑕疵といっても程度は様々ですから、まずは正確な情報を取りましょう」ということで、その場で管理会社の担当者に電話で問い合わせてくれました。

ここから雲行きが怪しくなる。どうも管理会社の担当者が情報を出すのに慎重な姿勢を見せていることが電話のやり取りからうかがえたからです。しばらくやり取りがあって分かったことは、やはり事故物件でした。なんと直前の入居者が2017年にバスルームで自殺したのだとか。それから1年以上、借り手が付かない物件だったのです。心理的瑕疵は瑕疵でも、盛大な瑕疵でした。

さすがにお兄さんも苦笑い。「まあ、あとは気にするかどうかだけなんですが…」と言いかけたところで、彼女の方が「気にします!!」と即答。もちろん私も気にします。お兄さんも「さすがに新婚さんの新居で、これはないですよね。私もお勧めしません」ということになり、予定していた内見も取り止めとなりました。結局、その日はそのほかにいくつかの物件の資料を見せてもらいながら、引き続き検討を続けるということで店舗を後にしました。

事故物件というのがあるということは知っていましたが、実際に自分がそれを掘り当てるというのは、なんとも奇妙なものです。やはり不動産は難しい。ちなみに事故物件の情報と言えば大島てるが有名です。私も新居探しをするようになってから、念のために大島てるを見ているのですが、今回の事故情報は未掲載でした。やはり事故物件の情報というのは、奥行きが深い。まだまだ実際に告知されるまで分からない物件が多数存在しているのでしょう。

ところで、今回の物件は分譲賃貸タイプです。つまり物件を購入したオーナーが収益物件として貸し出しているのです。聞いたところによると、自殺した借主は、このオーナーになって最初の借主だったとか。仲介業者のお兄さんも「このオーナーさんが可哀想。一発目の借主にいきなり自殺されて、それ以降まったく借り手が付かない状態が続いているわけですから。経済的にもダメージを受けてるんじゃないですかね」と同情していました。やはり不動産投資の厳しい側面をまざまざと感じさせます。入居希望者は事故物件から逃げることができますが、オーナーは逃げることができないのです。そういったことも含めて、なかなか貴重な体験でした。

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