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2018年7月5日

「楽天・バンガード・ファンド」シリーズにバランスファンド3商品が登場―リスクを抑えたい人には最適かも



楽天投信投資顧問がバンガード社のETFへの投資を通じて運用する「楽天・バンガード」シリーズに新しくバランスファンド3本が登場します。

『楽天・バンガード・ファンド』シリーズに新たなバランス・ファンド3商品の追加を発表(楽天投信投資顧問)

株式と債券に投資するパッシブ型バランスファンドは、株式100%よりもリスク(値動きの幅)がマイルドのなることが期待できます。信託報酬も極めて低廉です。このため「つみたてNISA」などでリスクを抑えた運用をしたい人には最適なファンドのひとつとなりそうです。


新たに設定される3ファンドは以下の通り(カッコ内は投資対象ETFの運用管理費を含めた実質的な費用)。設置日は7月20日。販売は、まずはSBI証券、マネックス証券、楽天証券です。

「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス株式重視型)」(0.2446%程度)
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス均等型)」(0.2546%程度)
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型) 愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス債券重視型)」(0.2646%程度)

また、3ファンドそれぞれの株式と債券の配分比率は以下のようになります。



投資対象とするETFと債券ファンドのベンチマークは、株式がFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス、債券はブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスですから、3ファンドとも1本で全世界の株式と債券に投資できることに。また、債券部分は為替ヘッジが付いていますから、株式100%や外国債券を含むバランスファンドと比べてかなりマイルドな値動きとなることが期待できるでしょう。

最近はリスク資産は株式100%で運用するべきで、債券への投資は不要といった考え方が強まっていますが、リターンを高めるのではなくて、リスクを抑える目的でポートフォリオに債券を含める方法は現在でも一定の有効性があります。その点で「楽天・バンガード・ファンド(バランス)」は、かなり有望な商品だと思います。

とくに「つみたてNISA」はファンドの売買で税制優遇投資枠を消費してしまうため、スイッチングができません。このため「つみたてNISA」口座内だけでポートフォリオを組む場合はバランスファンドを活用するのが有効です。その際に「楽天・バンガード・ファンド(バランス)」は有力な選択肢になるでしょう。

一方、注意点もあります。債券部分に為替ヘッジが付いていることで為替リスクを回避できるメリットがあるのですが、為替ヘッジにはヘッジコストがかかります。ヘッジコストは為替予約時の円貨と外貨の短期金利差から発生しますが、それ以外に需給動向からも生じます。このため予想外に為替ヘッジコストがかさむ可能性があることも念頭に入れておくことが必要でしょう。このあたりの為替ヘッジの有無に対する好みが、このファンドの評価にも大きくかかわってくるでしょう。ただ、その点をクリアすれば、やはり今後が楽しみな良心的なパッシブ型バランスファンドです。

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