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2018年7月6日
米中貿易戦争は買いのチャンスだけれども―ひふみ投信の2018年6月の運用成績
サテライトポートフォリオの一部で積み立て投資している「ひふみ投信」の2018年6月次運用報告が出ました。2018年6月の「ひふみ投信」の騰落率は-0.2%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-0.8%となり、参考指数をアウトパフォームしています。純資産残高は6月29日段階で1456億円(前月は1425億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高も7738億円(前月は7593億円)と引き続き拡大しました。これで2018年上半期は4月以外はすべての月で参考指数を上回る成績となったことに。ここにきて米中貿易戦争への懸念など厳しい環境にありますが、「ひふみ投信」ではこれを絶好の買いチャンスと見ているようです。ただし、先行きに関してはかなり厳しい見方もしていることがうかがえます。
6月は米朝首脳会談などによって、それまで相場の重しとなっていた地政学リスクが後退したことで株式市場も堅調にスタートしたのですが、今度は米中貿易戦争への懸念が高まったことなどで再び軟化しました。このため日経平均も月間では小幅の下落となっています。そんな中で「ひふみ投信」としては参考指数をわずかながらアウトパフォームしたことになり、それなりの運用ができたと言えそうです。
6月末段階での組入れ上位銘柄を見ると、Amazon、VISA、Microsoftと米国株が上位に名を連ねる一方、3位にコスモス薬品のようなローカル銘柄が入っているあたりが「ひふみ」らしさのあるところ。また、7位にガンホー・オンライン・エンターテイメントが登場したのも興味深いです。あと、あいかわらず光通信も組入れ上位にいます。引き続き米国株と日本株の組み合わせて運用を進めることになりそうです。
今後の見通しに関しては、米中貿易戦争への懸念から株式市場が軟化しているのですが、最高運用責任者である藤野英人氏は「中間選挙を狙ったトランプ政治ショー」と見ており、中間選挙が近づくにつれて収束していくと予想しています。このため現在の軟調な相場は、むしろ“買いのチャンス”となるそうです。はたしてこうした見方がどこまで的を得ているのか、今後が楽しみです。
一方、もう少し先までの見通しではかなり悲観的な見方を強めています。景気循環として、いよいよグローバル経済全体が鈍化する可能性が高まってきたとか。とくにこれまで相場を牽引した半導体関係やエレクトロニクス関連が厳しくなってきました。消費税引き上げの問題も迫っています。そうしたことを考えると、2018年下半期こそ「ひふみ投信」の真価が試される局面になるのかもしれません。
さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回はアパート経営のトータルサポート企業であるTATERU(1435)でした。インターネットによるプラットフォームで土地情報の提供からデザインアパート企画・施工・賃貸管理までワンストップでサービス提供しているとか。アパート経営というアナログの極北のようなビジネスとインターネットというデジタル技術をどのように結びつけるのか非常に興味深いものがあります。ある意味で、ひふみ投信好みの銘柄と言えそうです。
【ご参考】
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また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン、マネックス証券確定拠出年金プラン