2017年10月15日

日本株は割安―「iTrust世界株式」の2017年9月の運用成績



サテライトポートフォリオで少額ながら積み立て投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2017年9月次運用報告が出ましたので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の9月の騰落率は+4.05%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+4.61%でした。9月はインデックスが大きく上昇した月ですが、こうした相場だと意外とアクティブファンドは苦戦します。「iTrust世界株式」も例外ではなく、指数についていくのがやっとだったということです。一方、ピクテが受益者に配信しているレポートにはなかなか面白いことが書かれていました。現在の日本株は「割安」だというのです。

9月は月前半こそ北朝鮮問題や米国のハリケーン被害への懸念から株価は下落しましたが、月後半は北朝鮮問題への懸念が一服したことや、ハリケーンの被害も当初予想を下回るとの見込みから逆に株価は上昇に転じました。トランプ政権による税制改革案への期待もあるようです。業種別では、エネルギーや資本財・サービス、金融などが上昇した一方、公益や生活必需品は下落しました。公益銘柄の下落は欧米の金利上昇が影響したようです。

さて、「iTrust」シリーズの受益者にはピクテから機関投資家向けレポート「Barometer」が配信されますが、2017年10月号にはなかなか興味深い内容がありました。世界的に景気へのモメンタムが強い上に各国とも流動性供給が潤沢なことから、引き続き株式オーバーウエート、債券アンダーウエートを推奨していますが、問題はその中身です。地域別で欧州株と日本株をフルオーバーウエートに引き上げています。

欧州株のウエートを引き上げたのは、ユーロ圏の景気モメンタムが先進国圏の中で最も強いことが理由です。一方、日本株に関しては「最も割安な水準で取引されている国の一つであることから、バリュエーション面で投資妙味があります」とのこと。また、今後のドル高基調を予想しているため、国際分散投資ではドル高(円安)による株価嵩上げ効果のある日本株を組み入れることでドル高に対するリスクヘッジ効果も期待できるという考え方です。

これを読んで「へー」と思いました。日本株は日経平均株価も21年ぶりに2万1000円台を超えるなど好調です。このためどうしても割高感を持ってしまう。しかし、もしかしたらこうした感覚は、過去の株価の記憶に影響された臆見なのかもしれません。基本的に将来の株価というのは過去の株価と無関係です。なぜなら、株価の根拠である企業の収益構造というのは常に変化しているから。同じ企業でも過去の姿と現在の姿、そして未来の姿は全く異なるものです。投資の格言に「過去の買値に囚われるな」とあるのも、このためです。

はたして日本株がピクテのバリュエーション分析が示すように割安なのかどうか断定はできません。しかし、少なくともそういった分析があることは知っておくべきでしょう。それは今後も市場に対して買いに向かえるかを左右するポイントだからです。

【ご参考】
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