2017年10月19日

AIは人間に勝てるか―ちょっと気になる「AI(人工知能)活用型世界株ファンド(愛称:ディープAI)」



とくに買いたいわけではないけれども、投信ウオッチャーとしてなかなか興味深いアクティブファンドがときたま登場します。最近、ちょっと気になっているのがAIを活用した運用のファンド。このほどアセットマネジメントOneがそういったコンセプトのファンドを登場させました。

AI(人工知能)活用型世界株ファンド(愛称:ディープAI)(アセットマネジメントOne)

なぜこのファンドが興味深いのかと言うと、本格的にAIを活用して運用するファンドだからです。はたしてAIは人間に勝てるのか。なかなか興味深い観察対象だとは思いませんか?

最近、AI活用ファンドの人気が高まっているそうで、少し古い情報ですが以下のようなニュースもありました。

AI投信、手堅く急成長 残高4000億円 半年で2.9倍(「日本経済新聞」電子版)

いくつかあるAI活用ファンドの中で「ディープAI」に着目したのは、他のファンドはロング・ショート戦略などにAIを活用するものが多いのに対して、「ディープAI」は比較的オーソドックスな運用手法へのAI導入だったからです。

目論見書によると、「ディープAI」は日本を除く世界の株式からアセットマネジメントOneが独自に開発したディープラーニングモデルによって相対的に投資魅力度が高いと判断される銘柄を抽出し、その解析結果にファンドマネジャーの判断によるニュースフローなどテキスト解析や個別企業のファンダメンタルズ分析を融合させてポートフォリオを構築するそうです。つまり、従来のボトムアップアプローチで人間が担当していた最初のスクリーニングをAIにやらせてしまうというやり方です。

はたして、こうしたAI活用運用が従来の人間によるボトムアップアプローチに勝つことができるのか大いに興味あり。なぜなら、もしアクティブ運用において人間よりもAIの方が有効だという結果になれば、運用業界の在り方が劇的に変わるかもしれないからです。つまり、百凡のファンドマネージャーは用無しにいなるということ。

AIが注目される理由は、人間の歴史でこれまで繰り返されてきた機械化・自動化とやや性質が異なるからです。通常の機械化・自動化というのは常に単純労働を代替する形で普及してきました。ところがAIの場合、人間の専売特許だと思われてきた頭脳労働を代替する可能性があります。だからこそAIによって人間の職が奪われる懸念が盛んに話題となるのですが、そういたことが投資の世界でもあり得るのかどうか非常に気になるところです。

そんなわけで、ちょっと個人的に「デュープAI」の運用動向についてウオッチしようと思います。ただし、このファンドを購入することはまったくお薦めできません。そもそもAI活用運用の有効性が未知数です。また、信託報酬も1.44%(税抜)と割高。なので、アセットマネジメントOneさんには申し訳ないですが、投信ウオッチャーとして野次馬的に観察だけさせてもらおうと思います。

ところで余談ですが、以前からT&Dアセットマネジメントがコンピュータープログラムで自動運用する「日本株ロボット運用投信(愛称:カブロボファンド)」というの出していました。残念ながらこちらの運用成績は、いまのところTOPIXに対してびっくりするくらいボロ負けです。ただ、販売会社のひとつであるマネックス証券が作ったテーマソングは(そのチープさも含めて)抜群の仕上がりでした。なにしろ歌っているのがサンプラザ中野くんでしたから。


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