2016年10月25日

竹川美奈子さんに会えました―「確定拠出年金セミナー ~5人の達人によるライブトーク~」に参加



大阪・梅田にある蔦屋書店で開催された「確定拠出年金セミナー ~5人の達人によるライブトーク~」に参加しました。大江英樹さん、井戸美枝さん、竹川美奈子さん、田村正之さん、山崎元さんという豪華メンバーが一堂に会して確定拠出年金について“ホンネ”のトークを繰り広げるという素晴らしい内容でした。ところで、有料イベントにもかかわらず、なぜセミナーに参加したのかというと、個人的には竹川美奈子さんにぜひお会いしたかったからです。私は個人型確定拠出年金(個人型DC、愛称:iDeCo)に加入して4年目になるのですが、なにを隠そう個人型DCについて最初に知ったのは竹川さんの著書『金融機関がぜったい教えたくない 年利15%でふやす資産運用術』だったからです。この本を読んで個人型DCについて知ったときの衝撃は今でも忘れられません。そんなわけで、いつか竹川さんに直接お会いしたいと思っていたのです。

セミナー終了後、さっそく竹川さんのところへ挨拶にお伺いし、「ブログやTwitterでいつも御本などを紹介させていただいています」と言ったところ、なんと竹川さんの方から「もしかして、りんたろうさんですか?」言われて感激しました。これもTwitterのアイコンにしているピヨママさん作の似顔絵の功徳です。逆に竹川さんのほうから「今後ともよろしくお願いします」と挨拶され、恐縮しました。これで今回のセミナーの目的は、ほぼ達成となりました。

もちろん、セミナーの方も非常に面白かった。有料セミナーなので、あまり細かい内容を紹介するのは差し障りがあると思いますから、いくつか印象に残った講師の発言をメモしておきたいと思います。

「年金の基本は、やっぱり公的年金。でも、それが細っていかざるを得ないから自助努力としてDCの制度が用意された」「制度改正で3号被保険者も加入できるようになったけれども、これは生涯専業主婦という人を想定したものではない。働いていた女性が主婦になり、その後またパートで働いたりとライフスタイルが変わっても年金のポータビリティーを確保することが目的」「退職金が多い人は個人型DCの節税メリットは小さい。逆に言うと、個人型DCが本当に必要なのは退職金が無かったり少なかったりする中小企業のサラリーマンと自営業者」(井戸氏)

「企業型DCでも、給与内訳選択制は問題がある。会社の人件費や社会保険料負担削減の手段に企業型DCが悪用されている場合がある」「そういった悪知恵を経営者に授けてお金を儲けている悪い社会保険労務士やFPがいる」(大江氏)

「自分にとって最適な給付方法を考えるためには、まず自分の公的年金の受給内容や勤務先の退職金規定を確認することが必要」(竹川氏)

「老後資金を貯める場合、DCにフル拠出しても足りないので、他の口座も併用することになる。まずはDC口座を最大限利用し、次にNISA、その次が通常の特定口座」「どの運営管理機関のプランにも地雷のようなひどい商品があるので、それを踏まないようにすること」「投資教育の条件は、もっと厳しくすべき」(山崎氏)

「金融機関も徐々に姿勢が変わってきた。地雷とされた運営管理機関もプランを刷新するなど改善の動きがある」「それでも地銀などは、いまだに地雷ばかりのプランのところがあるので注意が必要」(田村氏)

このほかにも、ここでは書けないようない内容が多々ありました。とくに山崎さんは、あいかわらずの山崎節で、具体的な金融機関名を列挙しての説明が大ウケです。また、実際に企業型DCの運営管理業務に携わってきた大江さんの「企業型は運営管理手数料のダンピング合戦がひどく、ほぼ全社が赤字。それを補うために高コストなDC商品をプランに組み込んでいる面がある。それと比べれば個人型はまだ健全なビジネスとして成立する可能性がある」という指摘には目からウロコ。

なにより今回のセミナーが素晴らしかったのが、講師の誰一人として「DCは節税になって儲かる」などとバカなことを言わなかったこと。そもそもDCのメリットとされる拠出金が全額所得控除になる点も、あくまで「課税繰り延べ」だということを強調しています。だから給付の問題が大きくクローズアップされる。これだけでも極めてハイレベルなセミナーだったといえるでしょう。だから井戸さんと同じく田村さんも「DCが必要なのは中小企業のサラリーマンと自営業者。なぜなら基本的にDCは老後格差を是正するための制度だからだ」とズバリ言ったときには思わず膝を打ちました。まったくその通りだからです。

そんなわけで、とても勉強になるセミナーでした。そしてセミナー会場にはくは72さんやかえるオノウさん、ローズマリーさんといった知った顔もチラホラ。この世界は狭いです。勢いで、くは72さんらと近くの居酒屋で即席の懇親会と相成りました。これもまた楽しかったです。

【ご参考】
今回、講師を務めた5人はそれぞれ最新の情報を盛り込んだ確定拠出年金の解説書を書いています。いずれも非常に良質な本に仕上がっているので、DCに関心を持った人は気に入った本をいくつか読んでみるといいでしょう。

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