2016年9月6日

EXE-iシリーズはもっと評価されてもいいのでは



インデックスファンドシリーズの低コスト競争も、<購入・換金手数料なし>や「たわらノーロード」、そして「iFree」といった超低コストなファンドが相次いで登場したことで、それこそ数年前まで想像もできなかったレベルになっています。このため、かつて低コストインデックスファンドシリーズの代表格だったSMTやeMAXIS、インデックスe、Funds-iといったシリーズもすっかり影が薄くなってしまいました。なぜそうなったのかというと、NightWalkerさんが指摘するように「コストを下げるスキームを考えていなかったこと」につきます。

先進国株式クラスにみる消費者の行動 2016/9(NightWalker's Investment Blog)

信託報酬は委託会社(運用会社)、受託会社(信託銀行)、販売会社(銀行、証券)で分け合うものですから、いくら運用会社がコストを下げたくても、販売会社が同意しない限り信託報酬を引き下げるというのは非常にハードルが高いということが改めて明らかになりました。昨年に信託報酬を引き下げたニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>シリーズは幸いなことに販売会社がネット証券など少数だったので、同意を得るのが比較的容易だったのでしょうが、旧来型インデックスファンドシリーズはなまじ地銀や中小証券にまで販路を広げたことで身動きがとれなくなっているのでしょう。

ところが、そういった観点から見ると、意外と面白いのがSBIアセットマネジメントの低コストファンドシリーズEXE-iです。商品設計段階から意図したのかは分かりませんが、コストを下げるスキームが用意されているからです。これは、もっと評価されるべきかもしれません。

EXE-iは純粋なインデックスファンドではなく、海外ETFにファンド・オブ・ファンズ形式で投資する商品です。ファンドの信託報酬が低い上に、投資対象が極めて低コストな海外ETFなので信託報酬に投資対象ETFの経費を加えた実質的なコスト負担も低く抑えることができる点に特徴があります。現在、シリーズの各ファンドの実質的なコスト負担(年率)は以下のようになっています。

EXE-i先進国株式ファンド(実質的負担:0.3244%程度)
EXE-i新興国株式ファンド(実質的負担:0.3904%程度)
EXE-iグローバル中小型株式ファンド(実質的負担:0.3724%程度)
EXE-i先進国債券ファンド(実質的負担:0.4304%程度)
EXE-iグローバルREITファンド(実質的負担:0.3864%程度)

とくに新興国株式ファンドなどは、最近登場した超低コストインデックスファンドと比較しても、それほど見劣りしないコストの低さですし、グローバル中小型株ファンドなどはコストが高くつきがちな国内外の中小型株に投資できるユニークさを考えても、非常に低コストだといえます。

しかも、EXE-iにはコストを下げるスキームが用意されています。ひとつは、投資対象ETFの総経費率が引き下げられた場合。もうひとつは、よりコストが低いETFに投資対象を変更する場合です。実際、過去に両方のケースで実質コストが引き下げられたことがありました。

EXE-i(エグゼアイ)シリーズの投資対象ファンド・参考指標の変更のお知らせ(SBIアセットマネジメント)

ということは、今後も自動的にコストが引き下げられる可能性があるということです。これは非常に評価できる点ですし、海外ETFに投資するFoFという方式の利点を生かした設計といえます。日本においては既存ファンドの信託報酬を引き下げることは、極めてハードルが高いということが明らかになったいま、EXE-iの仕組みは、もっと評価されていいと思います。

もっとも、EXE-iには弱点もあります。それは、複数のETFのFoFで投資するという設計上、どうしても参考指標であるインデックスに完全に連動することが難しいということ。この点は純粋なインデックス投資を志向する人からすれば、やや気になるところでしょう。ただ、それでも十分に投資対象の選択肢として有望です。とくに新興国株式ファンドやグローバル中小型株ファンドは購入する値打ちのあるファンドだと思います。

幸いなことにEXE-iシリーズは、SBI証券の確定拠出年金積立プランの商品ラインアップに含まれています。私は、このほど個人型確定拠出年金をSBI証券のプランに移換しましたので、ここでEXE-iシリーズを活用しています。実際に自分が継続的に購入するようになると、「これは、なかなか良い商品じゃないか」という印象を強く持ちました。

やや特殊で、地味な印象もあるEXE-iですが(自分が保有しているというポジション・トークも含めて)、もっと評価されてもいいような気がします。もしかしたら、SBI証券の個人型確定拠出年金プランを通じて、これからジワジワと人気が高まってくるのかもしれませんが。そういう面も含めて、今後も頑張って欲しいファンドのひとつなのです。

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