2015年12月28日

海外不動産投資も心配だ-内藤忍氏推奨のカンボジア不動産投資についての雑感



先日アップした内藤忍氏推奨のワインファンドに対する行政処分についての記事は、Twitterなどでいろいろな人にリツイートされり、ニュースピックに取り上げられたりしたたこともあり、バズりました。こんな弱小個人ブロガーの雑感がそんなにも面白かったのか不思議なのですが、やはりそれだけ最近の内藤氏が推奨する実物投資に対する不信感があったのでしょう。そして、ワインファンドの不正が明らかになったことから、やはり最近の内藤氏が推奨している海外不動産投資についても心配する声が上がっています。私自身も、本当に大丈夫なのかと心配している一人です。というのも、カンボジア事情に詳しい友人から、いろいろと興味深い話を聞くことが多かったからです。ただ、確証のもてない話ですから、ブログなどに書くことを控えてきました。でも、ワインファンドの不正が明らかになった以上、海外不動産投資、とくにカンボジア不動産投資についても思うことを書いておくのは意味あることだと思いますので、あえて紹介します(もし、事実誤認などがありましたら、ご連絡ください。速やかに訂正したうえでお詫びします)。

私の友人に2000年代初頭から実際にカンボジアで不動産を購入したりしてきた人がいます。ただ、やはり現地での継続的な物件管理の難しさなどから、思ったほど利益を上げることができなかったそうです。その友人が最近、カンボジアに滞在したときの感想が以下のようなものです。

「不動産投資は増えてるみたいだけど、もめだしてるし、」というところが面白い。こういう感覚は、日本にいると分かりません。

さて、そのカンボジア不動産投資を盛んに薦めていたのが内藤氏でした。ワインファンド同様に、こちらもパートナー企業があって、荒木杏奈さんというかわいい女性社長が率いるアンナキャムパートナーズという会社です。内藤氏も同行しての現地物件視察ツアーなども実施していました。

内藤忍と行く!2泊5日ベトナム&カンボジア視察ツアー(H.I.S.)

杏奈社長がどういった人なのか、アンナキャムパートナーズがどういった会社なのか私はよく知りません。東南アジア事情に詳しい例の友人からは色々と評判は聞きますが、いずれも噂話の域を出ないので、それは紹介しません。ところが、ネットで杏奈社長を激しく批判している人がいます。ブログ「カンボジアどっぷり日記」で有名な後藤良一さんです。

カンボジアどっぷり日記

後藤さんは外資系金融機関出身の元コンサルタントで、現在はカンボジアで農業を営んでいます。在カンボジア日本人社会の大物で、カンボジアの政財界にも顔が効くそうです。その後藤さんが、ブログでさかんに杏奈社長とアンナキャムパートナーズを批判しており、じつに驚きです。おまけには後藤さんらを中心とした在カンボジアの日本人がカンボジアでの不正を許さぬ会なるものまで結成し、カンボジア投資詐欺に対する糾弾活動まで始めています。

私は、どちらが正しいとか正しくないとかを言っているのではありません。しかし、カンボジア不動産投資を巡って、さまざまなトラブルの火種があるということを指摘したいのです。ようするに私の友人が指摘するように「もめだしてるし」ということです。これは投資判断をする上で、非常に大切な情報です。

様々な投資の中でも、不動産投資というのは非常に難しい。広く公開市場で売買される株式や債券と違って、不動産は市場の透明性が低く、思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があるからです。ましてや海外不動産となると、トラブルが発生した際に、個人投資家レベルでどうやって対応すればいいのでしょうか。とても手に余るのが現実です。投資額が大きくなる分、ワイン投資よりもリスクは大きいとさえ言えます。

内藤氏は、こういった実情を承知の上でカンボジアなど海外不動産投資を推奨しているのでしょうか。私は心配でなりません。杏奈社長のブログやFacebookを見ると、これも最近の内藤氏の周辺に多い“キラキラ系”のライフスタイルが印象的で、やっぱり”意識高い系”を惹きつける魅力があります。それがかえってワインファンドと同じ不安を抱かせるのです。

内藤氏のブログを見ると、ワインファンドの問題でかなりのショックを受けている様子が感じられます。なんでもお酒が飲めなくなったとか。でも、海外不動産投資にまでトラブルが起こるようでは、それこそ食事も喉を通らなくなる事態に直面する可能性があります。それは内藤氏にとっても、彼を信じて投資しているクライアントにとっても不幸なことですし、私のような古い読者からしても寂しいことです。ぜひ内藤氏には、これを機会に自らの事業の再点検を行って欲しいと思わずにはいられません。

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