2015年12月29日

アクティブファンドにも低コスト競争の波か-SBIホールディングスがピムコと債券運用会社設立



すでに日経新聞などが報じていますが、このほどSBIホールディングスがピムコと合弁で債券運用の新会社、SBIボンド・インベストメント・マネジメント(SBIBIM)を設立することで基本合意したそうです。

世界最大級の債券運用会社ピムコ社との共同出資会社の設立の基本合意に関するお知らせ(SBIホールディングス)

SBIBIMは2016年早々から業務を開始し、低コストな債券アクティブファンドを組成・運用するとのことです。具体的な詳細は分かりませんが、アクティブファンドでも低コストを全面に打ち出す運用会社が登場することは、意外とインパクトがあるのでは。2015年はインデックスファンドの低コスト競争が新段階に突入した年だったわけですが、もしかしたら今後はアクティブファンドでも低コスト競争の波が来るのかもしれません。

SBIホールディングスの発表によると、海外債券のアクティブファンドは日本の公募追加型投資信託で最大シェアを占めるカテゴリーであるにもかかわらず、ハイリスク・ハイリターン型商品が多く、平均信託報酬も1.5%(モーニングスター調べ)と高く、個人投資家のニーズに応えられていないとして、次のように述べています。
SBIBIMは、当社グループの持つインターネット金融の革新性とピムコ社の持つアクティブ運用に対する高度な運用力を融合することで、SBIグループの顧客の、リスクを抑えた商品へのニーズに応え、投資家の長期の資産形成をより低コストで実現できる魅力的な運用商品を提供します。
実際に、どの程度の低コストになるのかは明らかにしていませんが、日経新聞によると信託報酬は1%以下の水準に抑えるそうです。

債券運用の米ピムコ、SBIと提携 低コスト投信開発へ(「日本経済新聞」電子版)

債券投資のアクティブファンドは近年、パフォーマンスが非常に悪い。先進国を中心に歴史的な低金利のため、コストの高さがリターンを大きく削ってしまうからです。また、低金利によるリターン減少を補うために、ハイイールド債や高金利な新興国債券への投資、為替取引を組み込んだ通貨選択型などハイリスクで複雑な商品が増えてしまい、これがまたコスト上昇に拍車をかけるという悪循環に陥っています。

こうした状況の中で、債券運用の本来の役割である低リスク運用を実現するために、コストを抑えたアクティブファンドを開発しようという考えは正しい。もっとも、現実問題として現在の歴史的な低金利水準だと、信託報酬1%以下でも、運用はかなり厳しいでしょう。それこそインデックスファンドに近い水準までコストを抑えなければ、債券運用でインデックスを上回るリターンを出すのは至難の技と思います。

ただ、アクティブファンドでも低コストを前面に打ち出す運用会社が登場するインパクトはあるかもしれません。なにしろ日本のアクティブファンドは、低コスト化という世界の投資信託の流れに唯一逆行して、コストが上昇傾向にあるという残念な状態にありますから。そういう状況に対して、SBIBIMが一石を投じることになれば面白い。アクティブファンドの分野でも低コスト競争の波が起こりきっかけになればと期待しています。
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