日経平均株価が5万円を超え、過去最高値を更新するなど日本株が絶好調です。また、海外株も円安による為替要因もあり、円換算価格が軒並み上昇しました。おかげで保有金融資産の評価額は過去最高を更新し続けています。これまでコツコツと積立投資を続けてきて、本当に良かったと思います。10月の積立投資の定例報告です。
SBI証券で10月に購入したのはいつも通り以下のファンド。このうち、「ニッセイグローバルリートインデックス<購入・換金手数料なし>」はVポイントを使っての少額購入。以前からやっている「クレカのポイントで世界の不動産に投資する」という夢のある企画です。
【NISA口座(つみたて投資枠)】
「ニッセイ外国株式インデックスファンド〈購入・換金手数料なし〉」
(信託報酬:税抜0.0899% 信託財産留保額:なし)
【特定口座】
「ニッセイグローバルリートインデックス<購入・換金手数料なし>」
(信託報酬:税抜0.27% 信託財産留保額:なし)
さて、これだけ株式相場が好調となる中、いかわらず物価上昇が続いており、現金による購買力の低下がひどい。ただ、これまで投資していた人は資産が大幅に増加しているので、インフレによる打撃はある程度は緩和されていることでしょう。これは教科書通りの展開ですが、やはりインフレになると投資しているひととしていない人の格差が絶望的に広がっていくのです。
そうなると、いまからでも積立投資を始めようと考える人もいることでしょう。その際、やはりいちばん気になるのは「今からは初めて、高値掴みにならないか」という不安です。これは非常に良く分かります。何しろ株価は過去最高値を更新していますから、今後は下げる可能性の方が大きいような気がするのが人情というもの。そういった悲観論も増えます。
ちなみに私が積立投資を始めたのは2013年。当時、アベノミクスによる株価上昇が始まってたのですが、そのときも「アベノミクスはすぐに破綻して、株価は大暴落する」「いまは割高。買い時ではない」などとしたり顔で言う人がかなりいました。現実は、あれから12年を経て、日経平均株価は4倍になりました。やはり未来は予想できないのです。
ただ、未来は予想できないけれども、統計的な期待値についてはある程度は見通せます。投資も同じです。この点に関して、フィデリティ証券がウェブサイトに面白いコラムを乗せていました。
長期投資の重要性について(フィデリティ証券)
これは、積立投資についてちょとでも勉強したことのある人なら、お馴染みのデータです。世界株式と世界債券に5年と20年それぞれ投資した場合のリターン分布を調べたものです。結果は5年だとマイナスリターンとプラスリターンの幅広い分布となるのに対して、20年だとプラスリターンの狭い範囲に収斂してきます。これは大数の法則による平均回帰で、やはり期待値の近辺に収斂していったということです。やはり長期投資というのは、非常に大きな意味があるということが分かります。
だから、長期の積立投資においては、現在の価格水準というのはほとんど無視して良い。長期になればなるほど、いまの株価が“高い”のか“安い”のかという問題は、結局は誤差の中に吸収されていくわけです。これこそ長期投資の有効性です。
だから結局、積立投資というのは、やると決めたときが“買い時”なわけです。そしてもっとも大事なことは、人間には寿命があるのだから、いくら長期投資と言っても、実際に投資できる期間は有限だということ。ということは、投資を始めるのが遅くなればるほど、投資できる期間が短くなるということです。これもまた、やると決めた時が“買い時”だという理由です。
