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2024年10月19日

不安定な相場で参考指数を上回る―ひふみ投信の2024年9月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2024年9月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。9月の騰落率は-1.31%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-1.53%でした。純資産残高は9月30日段階で1701億円(前月は1722億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8464億円(前月は8450億円)となりました。9月は不安定な相場が続きましたが、マイナスながら参考指数を上回っています。

9月は米国の景気後退懸念が和らいだことで世界的に株価は堅調だったのですが、日本株はマイナスで終わりました。27日に自民党総裁選があり、金融政策でハト派的な言動を続けていた高市早苗氏が勝利するとの見通しから日本株が買われてたのですが、結果は石破茂氏が演出されることに。金融政策でタカ派的発言が多く、金融課税にも言及するといった姿勢が嫌気され、株価が大きく下げることになります。また、為替相場も急激に円高に振れました。このため、それまでの上げをすべて吐き出す結果となっています。

こうした中、「ひふみ投信」も月間の騰落率はマイナスとなりましたが、参考指数と比べるとわずかに落ち込みを抑えることができています。この点に関して運用責任者の藤野英人さんは「大きく何かのテーマに依存することなく、種々雑多なテーマを選定しています。割安株がよい時や成長株がよい時は、ある種、季節の旬の食材のような側面があります。相場が大きく変動しているとき、その季節が変わっていると捉えています」として、以下の点を今後の運用ポイントに挙げています。

・米国金融緩和期入り vs 日本金融引き締め期入り(の可能性)
・米国大統領選挙
・日本解散総選挙

いずれも先行きが読みにくいため、しばらくは難しい相場が続きそうです。ただ、「ひふみ投信」としては「なかなか相場のテーマにならなかった成長株や中小型株も、荒れる相場の中で再注目されるようになりました」「割安株の中にも大きくガバナンスを強化し、市場での評価も良化しました」として、日本株は「論 点が多くあれど、かなりチャンスがある市場だと考えています」とのこと。受益者の1人として、引き続き頑張って欲しいと思います。

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