サイト内検索
2023年11月13日

ポートフォリオ大改革―ひふみ投信の2023年10月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2023年10月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。10月の騰落率は-3.07%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-2.99%でした。純資産残高は10月31日段階で1533億円(前月は1578億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は7576億円(前月は7828億円)となりました。残念ながら10月も参考指数をわずかにアンダーパフォームしています。運用の不振が続く「ひふみ投信」ですが、ついにポートフォリオの大改革に踏み切りました。

10月の株式市場は、米国の10年国債利回りが5%を超え、中東情勢の不安定化と原油高もあってインフレ懸念が再燃するなど不安定な状態となりました。ただ、FRBメンバーによるハト派発言などもあって株式はジリ安ながらも下げ渋り、一気に下落する状況は避けています。日本株に関しても日銀による金融政策の修正がありましたが、ある程度織り込み済みだったこともありもう一段の下げには至りませんでした。

こうした中、「ひふみ投信」の運用は依然として不振が続いています。これだけ低迷が続くと、いよいよ小手先の対策では改善が見込めないというのは衆目の一致するところでしょう。いよいよ「ひふみ魅力化計画」プロジェクトの一環としてポートフォリオの大改革は始まりました。

2000億円分を売却し、2000億円分を買い付け、計4000億円にも達する売買を実施してポートフォリオを抜本的に組み替えています。また、保有銘柄数も先々月の307銘柄から232銘柄にまで絞り込んでいます。最高運用責任者の藤野英人さんは今回のポートフォリオ改革に関して「よりダイナミックに、より未来志向に、より長期のパフォーマンスが出やすいように変更していきます」として、かなり多岐にわたる投資ポイントを挙げています(詳細は10月次運用報告書を参照)。

ここしばらくの運用成績低迷ですっかり魅力を失ってしまった「ひふみ投信」ですが、今回のポートフォリオ大改革によってかつての輝きを取り戻すことができるかどうか。受益者の1人として期待して見守りたいと思います。

関連コンテンツ